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小細胞肺がんの治療(国立がん研究センター東病院大江裕一郎先生) 1/4ページ

小細胞肺がん|更新日:2014/02/18[火]

肺がん全体の10~15%を占めるがん。
抗がん薬による全身療法が治療の中心

 小細胞肺がんは、肺がんのなかでも進行が速く、転移しやすいものの、抗がん薬や放射線療法による治療効果が高いがんです。
 大きく2つの病期に分けて治療方針が決定されます。

一連の検査・診断により組織型・病期を確定する

小細胞肺がんの特徴

 肺がんが疑われたら、がんであることの確定と、病気の進行程度(病期)やがんのタイプ(組織型)を調べるために、画像検査をはじめとするいくつかの検査を行います。
 それらの検査で得られた情報を基に、肺がんは、小細胞肺がんと非小細胞肺がん(腺(せん)がん、扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん、大細胞がんなど)の組織型に分類されます。組織型に加えて、がんの広がりぐあい・進行度(病期)を判定、考慮し、治療法が検討されます。
 小細胞肺がんは、肺がん全体のおよそ10~15%を占めるがんで、喫煙とのかかわりが非常に強くみられます。また、進行するスピードが速いために、早期の発見がなかなか難しいがんです。タバコとの密接な関連が指摘されているだけに、喫煙歴が長いなどリスクの高い人は、ただちに禁煙することが勧められます。

進行が速く厄介ながん、しかし治療の効果は大きい

 小細胞肺がんは、細胞分裂のスピードが非常に速いのが特徴で、進行が速く、転移しやすいがんです。みつかったときには、病気がかなり進んでいるということが少なくありません。
 しかし、一方で、細胞分裂が活発であるという性格は、抗がん薬や放射線に対する反応がよいということにつながります。これは、抗がん薬や放射線が、活発に分裂を繰り返す細胞に対してより強く働きかけるためです。
 そこで、幸いにも早い時期にみつかった小細胞肺がんの場合、初期に適切な治療を行えば、ほかのタイプの肺がんより、むしろ高い効果が得られ(治療感受性が高いといいます)、がんが縮小するだけでなく、なかにはがんがほとんど消えてしまう患者さんもいます。

治療の柱は抗がん薬による全身療法

 小細胞肺がんの場合、治療方針を決めるにあたっては、病期を限局型と進展型の2つに分けます(非小細胞肺がん同様、I~IV期の分類を用いることもあります)。

小細胞肺がんの標準治療

 2つの病期を簡単に説明すると、限局型は、がんが一方の肺にとどまっているもの、進展型はもう一方の肺や、遠くの臓器に転移がみられるものです。
 ただし、進行が速いがんであるだけに、画像検査などでは局所にとどまっている限局型であっても、目に見えない転移が全身のどこかに隠れている可能性は否定できません。そこで、小細胞肺がんに対する治療の柱は、化学療法(抗がん薬による全身療法)になります。
 化学療法を基本に、限局型であれば、放射線療法を組み合わせます。
 進展型では、照射範囲が広くなり正常な肺への影響が大きすぎるため、放射線療法を行うことはできず、化学療法のみで治療します。
 また、肺がんがごく早期(I期)にみつかった場合には、まず手術を行い、その後に化学療法を加えます。近年、CTによる画像検査の精度が上がってきたことで、かなり小さくてもあやしい影をみつけられるようになっています。その結果、画像上、がんであることが非常に強く疑われるときには、組織型を判別する検査を経ずに、まず、手術を行うことがあります。この場合は手術後に、摘出した病巣に対して病理検査を行い、組織型を確定させることになります。
 このように、小細胞肺がんが手術可能な場合というのには、事前に小細胞肺がんであるかどうか確認されていたわけではなく、手術後に小細胞肺がんであることがわかったという例も多くあります。
 では、それぞれの具体的な治療の進め方をみてみましょう。

病期は限局型と進展型に分けられる

(名医が語る最新・最良の治療 肺がん 2012年3月24日初版発行)

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