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乳がん多遺伝子検査の必要性、サブタイプに合わせた個別化治療の時代

ニュース・トピックス|更新日:2015/11/20[金]

ジェノミック・ヘルス社、多遺伝子検査による個別化治療に関するセミナー開催


昭和大学医学部乳腺外科准教授
明石定子先生

 国立がん研究センターの2015年のがん罹患数は、男女合わせて982,100例と予測されています。これは2014年の予測値より10万例の増加です。罹患数1位は、男女の合計では大腸がんが1位ですが、女性1位は、乳がんで89,400例と予測されています。

 乳がんは、抗がん剤や分子標的薬の登場により治療の選択肢は増えていますが、ホルモンの感受性や遺伝子診断などにより、治療方法が異なり、患者さん個人に合わせた個別化治療が進んでいます。

 乳がん患者さん個別の再発の可能性と術後化学療法の治療効果を予測する検査薬「オンコタイプDX」を発売するジェノミック・ヘルス・ジャパン合同会社は、「多遺伝子検査による個別化治療の展開」をテーマにプレスセミナーを2015年11月17日に開催。昭和大学医学部乳腺外科准教授の明石定子先生を招き、多遺伝子検査の役割と重要性に関する講演が行われました。

サブタイプを見極め、必要な患者さんへ必要な治療を

 乳がんは、増殖能力の低いものから高いものなどさまざまなタイプがあります。女性ホルモンに対して陽性か陰性か、細胞の増殖に関わる遺伝子たんぱくであるHER2が過剰に発現しているかいないかなどによって5つのタイプに分類され、それぞれ治療選択が異なります。

 「ホルモン受容体陽性でHER2陰性、増殖能力が比較的低いタイプ」は、ホルモン療法が有効です。同じく「ホルモン受容体陽性でHER2陰性ながら、増殖能力が高いタイプ」は、ホルモン療法も効果的ですが、プラス化学療法が検討されます。

 「ホルモン受容体陽性でHER2陽性タイプ」は、ホルモン療法とHER2に対する分子標的薬や抗がん剤を併用した化学療法が推奨されます。

 「ホルモン受容体陰性でHER2陽性タイプ」は、ホルモン療法は効果がなく、抗HER2療法と化学療法の併用になります。

 「ホルモン受容体、HER2どちらも陰性タイプ」は、「トリプルネガティブ」といわれホルモン療法も抗HER2療法のどちらも効果がないため抗がん剤による化学療法になります。

 患者さんがどのタイプの乳がんかによって、治療法が異なるためタイプの見極めが重要です。

 オンコタイプDXは、16のがん関連遺伝子と5つの参照遺伝子から再発スコア結果を算出し、ホルモン受容体陽性でHER2陰性の患者さんに対する化学療法の治療効果が予測できる検査です。オンコタイプDX検査で低リスクという結果の女性患者さんの99%は、5年間のホルモン療法のみで乳がんの再発がなかったという大規模臨床試験の報告があります。

 「検査により乳がんのサブタイプを見極めることは、抗がん剤が不必要な患者さんには投与せず、必要な患者さんには投与するという選択が可能になります。オンコタイプDXは、費用対効果や費用削減に優れ、持続的な医療制度に貢献する可能性が示唆されています」と明石定子先生はいいます。

 日本乳癌学会乳癌診療ガイドラインの2015年の改訂では、オンコタイプDXの推奨グレードはC1からBにあがりました。患者さんの治療選択の一助となる検査の保険収載が待たれます。(QLifeがん編集部)

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