痛みがある=手術ではない。的確な診断を下して一刻も早い痛みの回復を

[関東] 2013年9月26日 [木]

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船橋整形外科病院 肩関節・肘関節センター センター長・菅谷啓之先生

船橋整形外科病院
肩関節・肘関節センター センター長・菅谷啓之先生

千葉大学医学部卒業。千葉大学医学部整形外科、米国オルソペディック・リサーチ・ラボ、川崎製鉄健康保険組合千葉病院(現JFE川鉄千葉病院)整形外科部長,船橋整形外科病院スポーツ医学センター肩関節肘関節外科部長を経て、2013年より現職。日本整形外科学会専門医、日本体育協会公認スポーツドクター。

肩腱板断裂のエキスパートとして第一線で活躍

 肩・肘治療のエキスパートとして外来で年間延べ1万人もの患者さんを診察し、約700件の手術をこなしている菅谷先生。「関節鏡視下手術」と呼ばれる体に負担の少ない手術を中心に行っており、1日で10件もの手術をこなすことがあるそうです。
 「関節鏡視下手術とは、切開せずに小さな傷を数か所つくって実施するものです。安全性が高く、入院も短期で済むので患者さんへの負担も少ないのが特長です。患者さんは全国からいらっしゃいますが、そのうち手術が必要なのはごくわずか。手術を行う際には3つのポイントをチェックします。まず1つ目が正常な組織が破綻しているかどうか、2つ目は炎症があり痛みがあるかどうか、そして3つ目が、肩に影響を及ぼす肩甲骨が正常に機能しているかどうかです。肩腱板は、断裂が起きていても痛みがない場合もありますし、さらに断裂部分を修復したからといっても痛みが取れない場合も多く、痛みが長引き、ドクターショッピングをした結果、当院へ来られたという患者さんも少なくありません。ですから本当に手術が必要なのか、手術をするとしてもその前にやるべきことはないのかなど、その人の症状にあった治療法をまず探すことが痛みを取る一番のポイントになります」

独特の診察スタイルで患者さんの細部まで診断をする

 診察スタイルも独特で、先生は診察中ほとんど椅子には座りません。それは患者さんの症状を把握するため、正面からだけでなくさまざまな角度から動きを確認し、画像検査だけでは見つけることのできない診断を下すためだと言います。
 「カルテを書く時間に診察を費やしてしまうと、患者さんを診ることがどうしても不十分になってしまうことがあります。ですので、カルテは専門の外来クラークに任せ、私は患者さんを診察することを最優先にしています。だから私の診察はたとえ1分だとしても満足していただける自信があります。手術をするかしないかを決めるためにもまずはしっかりとした診断を下すことが一番。的確な診断をすることで、注射なのか、リハビリなのか、手術なのかという優先すべき最適な治療法を見つけることが、痛みを取る上では最も大事なことです」

現状の治療に満足できないならセカンドオピニオンを求めるのも手

 また先生が治療と同じく大事にしているのがリハビリテーション。理学療法士と組み、肩甲帯の機能障害に対しては積極的にリハビリテーションを行っています。
 「治療を行って行く上で大事なのは、こちらが適切な治療法を見つけることと患者さんご本人の治ろうとする意欲です。『自分でも治そう』という気持ちがあれば、症状の改善も不思議と早くなるものです。多くの患者さんはリハビリが第一選択となりますので、リハビリに力を入れ、なるべく手術を回避できることを目指しています」
 治療を受けているのになかなか痛みがよくならない、手術をしたけれども違和感が残るなど、現在の治療方針に疑問が残ることがあればぜひセカンドオピニオンを求めてほしいと言います。
 「私は『あそこに行けば絶対に治る』というのを目標にしています。だからこそ、痛みが取れなくて困っているときは、できれば手術を受ける前に受診していただきたいと思います。肩腱板断裂の多くは手術が第一選択ではありません。もちろん手術がどうしても必要な場合もありますが、注射やリハビリなど適切な保存療法で多くは軽快します。長引く痛みはつらいものです。痛みを取って日常生活を充実させたいのであれば、ぜひ一度受診をしてみてください」

船橋整形外科病院

船橋整形外科病院
公式サイト:http://www.fff.or.jp/seikei/

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