介護現場の腰痛予防に最新機器が活躍?

[ニュース・トピックス] 2013年10月29日 [火]

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厚生労働省も問題視する介護による腰痛

(この画像はイメージです)

 仕事で重い荷物を抱えたり、無理な姿勢を長時間にわたって保たなければならない方が起こす、職業性の腰痛。厚生労働省によると、職場での腰痛は職業性疾病の6割を占めており、特に近年では、高齢者介護などの社会福祉施設での腰痛が大幅に増加しています。この現状を踏まえ、厚生労働省は2013年6月に、「職場における腰痛予防対策指針」を改訂し、その適用対象を福祉・医療分野などにおける介護・看護作業全般に広げました。
 このように介護現場での腰痛が問題となっている中、都内に複数の介護施設を展開する社会福祉法人善光会が、腰痛になりにくい正しい介助方法を身につけるための、移乗(ベッド・車いす間などを移動する際の介助)トレーニングプログラムを発表しました。

「キネクト」を使って姿勢をチェック

 トレーニングプログラムには、家庭用ゲーム機・Xbox用に開発された、米・マイクロソフト社のジェスチャー・音声認識デバイス「キネクト」を利用。「キネクト」で撮影された移乗介助の映像を、独自のプログラムを用いて分析し、介助動作が正しい姿勢で行われているかを判定します。
 同社では、今後、介護の現場へ試験導入して、プログラムの質の向上を行うとのこと。そして、将来的には他の介護項目での研修支援プログラム化も検討したいとしています。
 腰痛問題は介護現場だけではなく、運送や建設現場といった多岐にわたる職場で発生しています。今後、こういった腰痛予防プログラムがそれぞれの現場で増えるといいですね。(QLife痛み編集部)

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