余った湿布をあげないで!お腹の赤ちゃんに思わぬ副作用

[ニュース・トピックス] 2014年5月23日 [金]

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ケトプロフェンのテープ剤 妊婦さんの使用は×

(この画像はイメージです)

 関節痛みや筋肉痛で処方された湿布、余ったからといって家族に使わせたり、友人にあげてしまったりしていませんか。「湿布くらいあげても大丈夫じゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、湿布でも使用する人によっては、思わぬ副作用を招くことがあるのです。
 厚生労働省は4月30日、非ステロイド性消炎鎮痛剤であるケトプロフェンのテープ剤の使用を妊娠後期で禁忌とするなど、使用上の注意を改訂するよう指示したと発表しました。ケトプロフェンの外皮用剤はゲル剤やパップ剤などとして、局所の鎮痛消炎を目的に発売以来長年使用されてきました。これまでは、坐剤と注射剤について妊娠後期の女性への使用が禁忌とされていました。しかし今回、妊娠中の女性がケトプロフェンのテープ剤を使用し、胎児動脈管収縮等が起きた症例が多くみられたことから、テープ剤を含むすべてのケトプロフェンの外皮用剤について、妊娠後期の女性への使用を禁忌とするよう指示したといいます。

紫外線に当たることで皮膚炎が起こることも

 厚生労働省の発表によると、胎児の動脈管収縮や羊水過少症の副作用が5例あったということです。 幸いにもいずれも後遺症はなく回復したとのことですが、お腹に赤ちゃんのいるお母さんたちにとっては、ぞっとするような事態でしょう。
 ケトプロフェンの外用剤では、湿疹やかぶれなどが起こる光アレルギー性接触皮膚炎といった副作用もあり、こちらは使用してから数か月後、時には1年以上経ってから症状が現れることもあるそうです。紫外線に当たらないようにすることで症状が出ないようにすることができるそうですが、気温が上がり服装が薄くなるこれからの季節は辛いものがあります。今回、使用が禁忌とされた妊娠後期のケトプロフェンの外皮用剤だけでなく、塗り薬や飲み薬などを含めたお薬全般で、思わぬ副作用が発生することがあります。お薬の処方に関しては、医師とよく相談することです。また、自分に処方されたお薬は、自分だけが使うようにしっかりと管理しましょう。(QLife痛み編集部)

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