痛みがあるなら踊りましょう?

[ニュース・トピックス] 2014年8月13日 [水]

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絶対安静・・・がベストとは限らない痛みの治療法

(この画像はイメージです)

 2012年に日本整形外科学会らが発表した最新の腰痛ガイドラインにおいて、腰痛の治療では「安静は必ずしも有効な治療法とはいえない。急性腰痛に対して痛みに応じた活動性維持は、ベッド上安静よりも疼痛を軽減し、機能を回復させるのに有効である」とされています。また、腰痛に限らず、膝関節痛や股関節痛などでも、ある程度の運動をすることが治療に効果的といわれています。
 では、どのような運動をすればよいのでしょうか。アメリカのセント・ルイス大学の研究チームは、「ダンス」が効果的との研究結果を発表しました。研究の対象となったのは、関節炎によって膝関節や股関節に痛みを持つ、平均80歳の方々、34人。彼らを「12週間、45分間のダンスを週2回行う」グループ(19人)と「ダンスを行わないグループ(15人)に分け、その効果を調べました。

痛みは少なく、歩行速度もアップ!

 すると12週後、ダンスを行ったグループは、関節の痛みが少なくなり、歩く速度もいくらか早くなっていたそうです。また、鎮痛剤の使用については、ダンスグループで39%減少、ダンスをしていないグループでは21%の減少にとどまりました。
 論文の著者、ジェーンクランペ博士はこの結果を受け、「歩くのが劇的に早くなったわけではないですが、道を渡ったり、トイレに行ったりするのが楽になり、それが彼らの自立性を保つことになります」と語り、膝や股関節を健康な状態に保つことの重要性を示しました。
 今回の研究は、急性の痛みを対象としたもので、全ての痛みの改善にダンスが効果的というわけではありません。でも、ちょっとした運動を行うことで、痛みが改善するなら、是非取り組んでみたいものですね。(QLife痛み編集部)

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