スポーツだけでなく日常生活でも!筋筋膜性腰痛をご存知ですか?
[ニュース・トピックス] 2014年10月03日 [金]
急性の場合は「ぎっくり腰」と呼ばれることも
フィギュアスケート男子でソチ冬季五輪金メダリストの羽生結弦選手が、腰痛のため、10月10~12日にフィンランドで行われるフィンランディア杯を欠場すると発表しました。一部報道によると、筋筋膜性腰痛で全治4週間ほどとのことです。あまり聞きなれない病気ですが、筋筋膜性腰痛とはどのような病気なのでしょうか。
筋筋膜性腰痛とは腰痛症のひとつです。他の腰痛症と異なるのは、神経や骨に異常が見られないにも関わらず、痛みが起こるということ。腰にある大きな筋肉である大腰筋が、縮まったままになってしまうこと(拘縮:こうしゅく)が原因とされており、急性の筋筋膜性腰痛はいわゆる「ぎっくり腰」としても知られています。慢性の場合は、スポーツによるオーバーユース(使い過ぎ)や立ちっぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢を続けることでも発症するとされています。
全身の筋肉に起こる筋筋膜性疼痛症候群のひとつ
筋筋膜性腰痛は、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)という筋肉が原因となって痛みやしびれを引き起こす病気が、腰に起こっている状態です。MPSはよくある筋肉痛とは違い、痛みやしびれがかなり強く、その範囲が広いことも特徴です。痛みの感じ方は人によって異なり、時間の経過とともに変化することもあります。
治療法は、筋肉のけいれん部位に局所麻酔を打つ「トリガーポイントブロック注射」や、鍼治療が行われることもあります。また、ストレッチやマッサージで症状が改善することもあるそうです。
MPSは医療関係者の間でもそれほど知られた病気ではないとのこと。そのため椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった他の疾患と間違えられることもあるようです。筋肉に痛みが長く続く場合は、専門のお医者さんに相談してみるのが良いかもしれませんね。(QLife痛み編集部)