座り仕事に多い腰痛、どんな人がなりやすいの?

[ニュース・トピックス] 2014年10月20日 [月]

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個人にも社会にも悪影響を与える腰痛

(この画像はイメージです)

 座り仕事をしている人に多くみられる腰痛。昔と比べてデスクワークをする人が増えている現代では、腰痛はQOL(quality of life:生活の質)の低下など個人に悪影響を与えるだけでなく、労働生産性の低下を招くことで、会社、そして社会の問題としても認識されています。
 座りっぱなしでいると、腰に負担がかかるということは、一般的に認知されているかと思いますが、同じように座っていても腰痛を発症するかどうかは、個々人によって異なります。では、どのような危険因子が腰痛発症に関わっているのでしょうか。この疑問に北里大学の井上玄先生ら研究チームが挑みました。

「腰痛既往歴」「腰椎の手術歴」があるとリスクがアップ

 今回の研究は、電子機器メーカーで座り仕事をしている1,329人を対象とし、直近の1週間で48時間以上持続する腰痛の有病率などを調べました。その結果、15.1%にあたる201人が腰痛を患っていることが判明しました。そして腰痛を患う人と患っていない人の差について解析したところ、「男性」「腰痛既往歴」「身長170センチ以上」「体重70キロ以上」という特徴が危険因子であることが判明。さらに別の解析方法で検討すると、「腰痛既往歴」「腰椎の手術歴」が危険因子であることがわかったのです。
 ちなみに女性ではRDQスコアという、腰痛によってどれほどQOLが侵害されているかを表す数値と、体重・BMIとの間に相関が認められたとのこと。男性では、その傾向は見られなかったようですが、肥満は他の疾患の遠因となることもありますので注意したいところです。(QLife痛み編集部)

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