肝臓だけじゃない!変形性膝関節症にもウコンが良い?

[ニュース・トピックス] 2014年11月20日 [木]

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カレーや二日酔い予防で知られる、ご存じウコン

(画像はイメージです)

 ウコンと聞くと、みなさんはどんなことを思い出しますか?英語名ではターメリックと呼ばれるこの植物は、そのままの姿でお目にかかることは少ないですが、カレーに使われていたり、二日酔い予防のサプリメントとして販売されていたり、意外と身近な食品といえます。
 ウコンは漢方薬にも生薬として使用されるなど、体調を整えるために古くから使われていました。そんなウコンに含まれる「クルクミン」という成分が変形性膝関節症にも良いのではないか、という報告が京都医療センター 整形外科診療部長の中川泰彰先生ら研究チームから寄せられました。

痛みのスコア、鎮痛剤への依存度が有意に低下

 今回の研究では、東京にあるセラバリューズ社というベンチャー企業が開発した「セラクルミン」という特殊なクルクミンが使用されました。これは、表面に処理を施すことで、吸収性を通常の27倍まで高めたクルクミンです。このセラクルミンを錠剤化したものを、変形性膝関節症の患者さんに8週間にわたって服用してもらいました。
 その結果、治療開始から8週後時点で、セラクルミンを服用したグループの方がプラセボを服用したグループよりも、膝の痛みを表すVASというスコアが有意に低下していたというのです。また、鎮痛剤に対する依存も低下していたそうです。さらにうれしいことに、副作用は見られなかったといいます。
 これらの結果から、セラクルミンは、変形性膝関節症の治療に使える可能性があると、研究チームは結論付けました。やはり古くから体にいいとされているものには、実際に何らかの効果があるものなのですね。今後の研究に期待です。(QLife痛み編集部)

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