関節リウマチの痛みや炎症を抑える薬

[薬物療法] 2015年7月14日 [火]

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痛みや炎症を抑える、非ステロイド抗炎症薬とステロイド薬

  長い間、関節リウマチの治療では、主に痛みに対処する薬としての“非ステロイド抗炎症薬”と、炎症一般に対して抗炎症作用と免疫抑制作用をもつ“ステロイド薬”が用いられてきました。近年は、新たに登場した“抗リウマチ薬”や“生物学的製剤”を中心に治療方針を立てるようになりましたが、依然として非ステロイド抗炎症薬とステロイド薬は関節リウマチ治療に欠かすことのできない薬です。

 非ステロイド抗炎症薬は、体内でプロスタグランジンという痛み物質が合成されるとき、合成を促進する酵素(こうそ)の働きを抑え込むことで痛みを止めます。主に治療の初期、抗リウマチ薬が効き始める前や、旅行中などに痛みが強くなったときなどに頓服(とんぷく:一時的に症状を鎮める薬)として用いられます。副作用としては、胃粘膜など消化管のただれや潰瘍、また発疹や喘息などのアレルギー反応を呼びおこす可能性があり、関節リウマチの治療では、できるだけ少量を短期間使用することが推奨されています。

 ステロイド薬は、副腎皮質ホルモンから作られる薬で、炎症性サイトカインや痛み物質のプロスタグランジンが作られるのを抑えることで、抗炎症作用、免疫抑制作用を発揮します。現在の治療では、抗リウマチ薬が使えない場合、例えば妊娠中などに補助的にステロイド薬が用いられます。また血管炎や急性間質性肺炎などの重篤(じゅうとく)な合併症がでたときに処方されることもあります。ステロイド薬は急にやめると、発熱したり、めまいや吐き気、時には血圧低下などの「ステロイド離脱症状」をおこすことがあるため、必ず医師の指示に従ってゆっくりと減量していきます。

薬物療法の名脇役
薬物療法の名脇役

監修:林 泰史 東京都リハビリテーション病院院長
1939年生まれ。1964年京都府立医科大学卒業後、東京大学整形外科に入局。東京都衛生局技監(東京都精神医学研究所所長兼任)、東京都老人医療センター院長、東京都老人総合研究所所長などを経て2006年より現職。
著書は「老いない技術」(祥伝社)、「骨の健康学」(岩波書店)など多数。

(スーパー図解 関節リウマチ 平成25年9月26日初版発行)

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