近年、目立って死亡率が上昇している「大腸がん」

[いま、増え続けている「大腸がん」を知ろう!] 2009/02/27[金]
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 近年、がんによる死亡数のうちわけに劇的な変化が起きていることをご存知でしょうか?
厚生労働省が発表している人口動態統計の、男女別の部位別がん死亡率(人口10万対)をみますと、男女共通で、ここ数年大腸がんによる死亡率が急激に高まってきているのです。特に、女性の大腸がんは、2005年2007年と死亡率1位になりました。
これまでは、胃がん、肺がん、女性特有の子宮がんが主ながんとして認知されていましたが、これからは「大腸がん」についても理解を深めなければいけません。

大腸がんは、どうやって発見する?

 では、そもそも「大腸がん」はどこにできるがんで、どのように発見し、治療していくものなのでしょうか?「大腸」とは、結腸、直腸、肛門のすべてをさす言葉で、この部位に発生するがんであれば、「大腸がん」となります。大腸は食べたものの栄養分を消化吸収し、不要なものを便にするところですが、その消化吸収作用は、大腸内側の粘膜で行われています。ヒトの大腸は一般的に約2mあり、大腸がんはその粘膜のどこにでもできる可能性があります。特に日本人では、肛門に近い部位であるS状結腸と直腸に発生する場合が多いと言われています。
 やっかいなのは特有の自覚症状が無いことです。便が細くなる(便柱細少)、残便感、腹痛、下痢と便秘の繰り返しなど排便に関する症状が多いのですが、これらは健康な人にも時々おこりうる症状なので注意しない人が多いのです。血便が見られる場合でも、痔と勘違いして受診が遅れることもあります。
 このように書きますと、発見しづらく防ぎようがないように思えるかもしれません。確かに発見が遅れれば深刻な事態になり得ますが、がん組織が粘膜のうちにとどまっている間は早期発見の範囲になり、ほぼ完治すると言われています。この早期発見を手助けするのが「大腸内視鏡検査」と言われるものです。
 大腸内視鏡検査は、実際に内視鏡を腸内に入れ、ポリープや悪性腫瘍がないか医師が直接確かめる検査のことです。最近は内視鏡自体の進化も著しく、検査中に腫瘍を発見した場合、小さなものはそのまま内視鏡で切除するため、検査イコール即治療になることがあります。他の検査法と違い医師が直接大腸を診る点も、早期発見・治療につながりやすいと言えるでしょう。

かつてのイメージとは違う、大腸内視鏡検査

 大腸がん発見の「切り札」とも言えそうな大腸内視鏡検査ですが、これまではあまりよいイメージがありませんでした。その理由は検査前の準備が大変なことと、場合によっては苦痛を伴っていたからです。
 具体的には、内視鏡検査前に、腸を洗浄する下剤を約2リットルも飲まなければならず、その後、何回もトイレに行って腸を空にする必要があったり、検査の最中にも、内視鏡の動かし方によっては腸管(ちょうかん)を刺激し痛みを伴ったり…ということがありました。
 しかし、もちろんこの分野でも検査の受けやすさの向上や検査技術自体の改良が続けられています。腸の洗浄については、最近では錠剤タイプの下剤も登場し、以前にくらべればかなり飲みやすいものになっています。内視鏡も、腸の負担が小さくなるよう小口径化がはかられ、先端の固さまで調節できるタイプが登場しています。
検査技術においても、従来は肛門から押し込む方法が主流だったのですが、最近は腸管を折り畳みながら内視鏡を進めることで腸管と内視鏡が接触するリスクを低減させる方法が開発されるなど、進歩を遂げています。このような改良は、実は日本が最も進んでいるといわれます。このよい環境を利用して、大腸がん早期発見のために、検査を受けてみてはいかがでしょうか。

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いま、増え続けている「大腸がん」を知ろう!
 1.近年、目立って死亡率が上昇している「大腸がん」 ≪
 2.専門医に聞く、大腸がん検査の実際

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