混合診療

[サプリメントコラム] 2007/11/20[火]
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Image_3549-PH.jpgどう考える、私たちにとっての混合診療
私たちの健康を支える医療保険制度。常に論の断えないこの制度ですが、先日の『混合診療を認めないのは違法だ』とする東京地裁の判決は、新聞各紙に報じられ世論に多くの反響を呼びました。
この訴訟は、がん治療中の60歳の男性が、保険診療と保険外診療(いわゆる自由診療)を併用する「混合診療」を禁じる国の施策を「違法だ」として訴訟したものです。

この男性の受けていた治療は、保険診療のインターフェロン治療と自由診療のリンパ球療法の2つで、一方は保険適応もう一方は保険外適応。つまりこれは「混合診療」を禁じている “医療の一部が保険外診療であればすべて保険適応外とみなす”という現行の医療保険制度では、医療費の全額自己負担となるケースにあたります。これに対し男性は、「本来ならば保険の対象となる治療費まで全額自己負担させる国の制度はおかしい」と国を相手に提訴したのです。
 そもそもこの「混合診療」とは何なのでしょうか。国の医療保険制度の根本の原則は『必要かつ適切な医療は保険診療で確保する』ということにあります。“医療として必要かつ適切ものだったら保険適応になる”といった方がわかりやすいでしょうか。つまり国が患者にとって、一定水準の効果と安全性を認めた診療に対し保険費を受給、それ以外の認めていない診療に対しては受給しませんよ、という考えのもと、基本的に必要と認めた診療に対して保険適応とし“それ以外の認めていない診療を併用するような医療に対しては保険外適応とする”制度といえます。つまり保険診療では、自由診療を併用する医療を原則として禁止しているのです。
これは、結果的に私たち患者が、医療費負担の大きい保険外診療を安易に受けないことで、数々おこりうる悪徳な保険外診療から守られている制度ともいえます。しかし一方で、保険として認められていない診療を選びたい場合には、保険対象となる医療費も含めて全て自己負担となるのですから、その医療費負担の大きさから考えると、実質的に選択の幅が狭まるといったことにもなるのです。
医療に対する立場や見解の違いなどにより、多くの問題を含むこの「混合診療」ですが、これが認められるとどのようになるのでしょうか。ここでは考えられるメリット、デメリットをとりあげます。その是非において賛否両論ありますが、皆さんはこの問題について、どのようにお考えですか?

■メリット

  • 患者にとって医療の選択肢が拡大する
  • 保険外診療の医療を望む場合には現行よりも自己負担が軽減される
  • 規制の緩和による医療の質とサービスの向上が期待される

■デメリット

  • 医療の自由な選択肢による、医学的根拠に疑わしい診療等がはびこる懸念
  • 保険外診療枠が広がり保険外診療費が増大、金銭面において医療に格差が生じる
  • 患者の自己責任が求められ私的保障の必要性が増す

誰もが安心できるよりよい医療をうけたいもの。国には国民の納得のいくかたちで、保険診療が容認できる範囲を広げてほしいですね。しかし、私たちに自由に選択する権利が増えれば、より患者としての自立が求められます。自由にリスクはつき物ですから、そこでの自己責任が今以上に問われることになるのです。医療は平等であってほしいという変わらぬ国民の願い。そのためには個人の利益だけではなく“社会としてのあり方”について自他に問いかけながら、これからの医療について考えていきたいものです。

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