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[患者さんの相談事例] 2014/08/29[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので、実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

歯科クリニックで英文の診断書代に約7千円取られました。高すぎると思うのですが…。(43歳・女性)

 中学3年生の息子が留学することになり、内科、眼科、歯科の英文の診断書を提出するように言われました。まず、近くの歯科クリニックに行き、診てもらいました。虫歯は1本もなく、歯磨きも十分できていて、とてもいい状態と言われ、「診断書を書いておきますから、1週間後に取りにきてください」と言われました。
 その足で眼科クリニックに行き、視力検査や診察を受けたところ、その場で英文の診断書を書いてくれて、診断書代としては1,080円の請求をされました。
 その後、息子の部活の関係などで、まだ内科には行っていないのですが、先日、1週間経ったので、歯科の診断書を受け取りに行きました。すると、診断書代として6,480円請求されたのです。受付で、「なぜそんなに高いのですか」と聞いたところ、受付の人は口ごもりながら小さな声で「英文なので…」と答えました。
 私はどうも納得できず、留学を準備している息子の仲間の保護者に電話で診断書代について聞いてみました。すると、ほとんどが1,000~2,000円の範囲だったのです。
 その歯科は、通常の治療でも「高い」という噂を聞いているのですが、息子の部活の関係で遅い時間帯でも開いているから仕方なく選びました。あまりにも高いと思うのですが、これは何とかならないものなのでしょうか。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 確かに、眼科や留学生仲間の診断書と比べると、かなり高額という印象があります。ただ、診断書は保険が適用されないので、個々の医療機関が実費として請求することになっていて、費用は医療機関ごとに決めることができるのです。いくら以内におさめないといけないという制限もありません。
 ですので、金額が気になる場合には、受診前にどのような診断書の作成を依頼するのか説明したうえで、その医療機関の費用を確認することが大切です。診断書の種類によっても費用が異なることがあるので、正確に伝えましょう。息子さんの場合は、病気ではなく、健康であることの証明のようですから、医療機関の特徴にさほど重点を置く必要はなさそうです。ですので、まだ受診されていない内科については、複数の医療機関に診断書の費用を尋ねて、比較してから決めてもいいのではないでしょうか。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 母親から「高い」と言われて、受付スタッフは責められているような気持ちになってしまったのでしょうか。高いことを自慢する必要はありませんが、診断書は各医療機関で決めていいこと、どのような診断書にどんな価格設定をしているのか、もう少しきちんと説明することが必要だと思います。
 最近は高いコスト意識を持つ患者・家族も増えてきました。事務職員といえども、患者と向き合う以上、医療費に関する丁寧で正確な情報提供が求められていると思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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