会員限定この記事を読むと10pt 進呈!!
新規会員登録(無料) ログイン患者相談事例-121「以前かかっていた歯科医院が、インプラントの型番の問い合わせに応じてくれません」
[患者さんの相談事例] 2014/09/29[月]
現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので、実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?
以前かかっていた歯科医院が、インプラントの型番の問い合わせに応じてくれません。(53歳・女性)
2年前に右の奥歯の1本をインプラントにしたのですが、この間、2回も土台のネジが折れてしまいました。1回目に折れたときはインプラントを作ってもらった歯科医院にかかり、ネジをやり直してもらいました。しかしその後、夫の仕事の関係で遠方に引っ越したため、通院が困難になりました。そこで、引っ越し後は新しい自宅近くの歯科医院でメンテナンスをしてもらっています。
土台のネジが2回目に折れたのは1か月前のことで、新たに通院している歯科医院で相談したところ、「現在装着しているインプラントの歯をそのまま使用してネジをやり直すとすれば、型番がわからないと治療は無理なのです。前の歯科医院で型番を聞いてもらえますか?」と言われました。そこで、前の歯科医院に問い合わせたのですが、「電話では教えられない」「今は忙しくて対応できない」と教えてくれないのです。そのことを今かかっている歯科医院で伝えたところ、「私が直接問い合わせてみましょう」と連絡を取ってくださいました。しかし、その結果教えてもらえた型番は、誤った型番であることがわかったのです。
歯科医は困った様子で「新たなインプラントに入れ換えるのなら当院で対応できますが、型番がわからない以上、こちらではどうしようもありません。どうしても今入れてあるインプラントの歯を使うのなら、前の歯科医院で治療を受けるしかないと思います」と言います。私は心情的には今の歯科医に診てもらいたいのですが、何分、1本の歯に21万円もかけてつくったインプラントなので、新たなインプラントにするだけの経済的余裕がありません。
仕方なく、前の歯科医院に予約を入れて、直接会って型番を聞いてこようと思っています。しかし、私一人で行っても教えてもらえない気がするので、同行して代わりに聞いてもらえる人を探しているのですが・・・。
夫の仕事の関係で引っ越しに伴う転院を余儀なくされたという事情なのに、正しい型番を教えてくれないという歯科医の態度は解せませんね。まして歯科医から直接問い合わせたときにも、誤った型番を伝えるというのも理解に苦しみます。
ただ、代わりに質問をしてくれる第三者と一緒に行けば、歯科医の態度をさらに硬化させてしまう可能性があります。また、実際に同行する第三者というのも、そういう役割を果たしている機関があるわけではありません。敢えて可能な第三者を挙げるとすれば、そういう事情でも同行を引き受けてくれる弁護士ぐらいでしょうか。しかし、弁護士も損害賠償請求事件になるような“事件性”がないと、なかなか引き受けてくれないこともあります。もし同行を依頼するとすれば、夫や身内の方のほうが現実的だと思います。
ネジの型番を伝えるのを拒否する、あるいは誤った型番を伝えるのはなぜなのでしょうか。最初に治療を受けた歯科医院に通院することが困難な明らかに正当な理由があるのに、理解できません。もう少し配慮があってしかるべきではないでしょうか。
この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・
NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML
理事長 山口育子
記事を読んでポイント獲得!
10pt 進呈!!
この記事を読んで
簡単なアンケートに回答すると、
"Amazonギフト券に交換できる"
QLifeポイントを獲得できます!
- この記事を読んだ人は他にこんな記事も読んでいます。
掲載されている記事や写真などの無断転載を禁じます。