初の国立大学美容外科(独立診療科)による、初の市民講座
QLifeの口コミで人気あるジャンルのひとつが、「美容」です。医療としてのニーズが強い一方で、トラブルが発生したり事故報道されることも少なくありません。その効果や安全性について、私達が手にできる情報はまだまだ不足しています。
そんな状況を踏まえて、神戸大学附属病院の美容外科が「一般市民向け講座(無料)」を開催するというので、取材に伺いました。ここは、QLifeでも以前ご紹介した通り、2007年10月に国立大学病院で初めて独立診療科として設置されて以来、さまざまな取り組みを進めて注目されています。
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治療前のシミの種類判別が、重要
当日の会場は、大学病院のなか。100名ほどの参加者は、女性ばかりではなく男性の姿もちらほら。20、30代の人達だけでなく、50、60、70代にお見受けする人も多い印象でした。美容外科ニーズが高まってきた背景に、高齢化社会の進展があると言われるのが、納得できます。
まず最初に、「シミ治療の最前線」と題して、臨床助手の杉本先生のレクチャーがありました。シミの種類や発生原因、治療法の紹介が行われましたが、「重要なのは、治療を始める前にシミの種類を見分けること」とのお話でした。治療法については様々な種類があり優劣はつけがたいが、カンパンなどの治療はビタミン剤ベースの飲み薬が有効だとか。
「シミに効く化粧品はありますか?」という質問に対しては、「美容外科治療を施すレベルのシミに対しては、効かないといえるでしょう。化粧品は、一定の反応がみられる医薬品とは別物ですから、肌に反応を起させない範囲での施術とならざるを得ません。シミが消えるなどの期待に応えるレベルには達しません。」との回答でした。
今後も、科学的根拠に基づいた美容医療情報を提供
次に登場したのは、診療科長の一瀬先生。「しわ・たるみの治療」の解説をしてくださいましたが、一覧表に20以上もの治療法が並んだのを見て、会場の皆さんも驚いていました。
そして「アンチエイジング」にテーマを絞って、内面・外面からの美について人間の価値観を掘り下げるお話があり、そのうえで、具体的な治療効果の紹介がありました。治療前後での比較写真が前方に映されると、やはり参加者はぐっと身を乗り出します。
そして最後に、美容治療を受ける際の注意がありました。夢の様な謳い文句の治療が、実際は効果の少ない治療であったり危険な治療であったりすることすらある、とのお話でした。
もともと、一瀬先生が美容外科を院内に立ち上げた目的は、「エビデンスに基づく美容医療の実践・情報の提供の場」づくりです(冒頭に紹介の過去記事参照)。市民講座もその手段のひとつで、これから継続的に開催していくようです。
「多くの方々に賢い患者になって頂き、充実した社会生活のために美容医療を役立てて頂くことが私達の願いです。」とのメッセージを頂戴しました。次回の市民講座は、秋に開講予定だそうです。

神戸大学附属病院美容外科一瀬晃洋准教授と診療科スタッフの皆さんほか
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