気付きが最重要な病気 アクロメガリー(先端巨大症)

[イベント調査隊が行く] 2010/01/15[金]
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 2009年10月1日に、新たに国の特定疾患(医療費助成制度)に加えられた間脳下垂体機能障害の一つである、アクロメガリーの勉強会があると聞きつけ、アクロメガリー広報センター主催のセミナーにお邪魔してきました。

アクロメガリーって何?

 アクロメガリー(先端巨大症)とは、脳の奥の脳下垂体にできた良性の腫瘍から、成長ホルモンと呼ばれるホルモンが過剰に分泌されることによって起こる病気です。顔つきの変化や、手足の肥大が特徴的な症状ですが、こうした外見の変化はゆっくりと進行し、また患者さんごとに症状が異なるため、本人も周囲の人も気付きにくい病気とのことですが、早期に治療を行えば、アクロメガリーの引き起こす多くの症状を改善することができるそうです。

さらに詳しい情報はこちら!
QLife SQUARE 「アクロメガリー(先端巨大症)」
http://www.qlife.jp/square/noteworthy_disease/story5229.html

気付きが重要な病気です

 まず、最初は日本医科大学脳神経外科・主任教授、寺本明(てらもと あきら)先生の講演。アクロメガリーは脳下垂体にできた良性の腫瘍から、成長ホルモンが過剰に分泌されることによって起こる病気です。先生の経験上、下垂体腫瘍手術の1/4は成長ホルモンによる病気であり、そのほとんどがアクロメガリーとのことです。アクロメガリーの治療には、手術療法・薬物療法・放射線治療の3種類があります。脳にできる腫瘍も陽性であるため、早急に治療をする必要がないと思われがちですが、近年の研究から、外見の問題だけでなく、生命予後(病気の経過や寿命)にも問題があることが分かっているそうで、病院に行って診断をしてもらうには、患者さん本人や周囲の人の気付きが最重要な病気であるとのことでした。

特定疾患とは?

 次のお話は、兵庫県立加古川医療センター・院長、千原和夫(ちはらかずお)先生。難病とは、1.「原因不明、治療法が未確立であり、かつ、後遺症を残す恐れが少ない疾患」、2.「経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾患」のことを言うそうです。この難病に対して、医療費の自己負担軽減と、病気の原因究明と診断方法・治療方法の開発を目的として、公費助成の対象となる病気を特定疾患と言います。前述したとおり、2009年10月1日に間脳下垂体機能障害の一つとして、アクロメガリーも特定疾患に加わりました。今回の公費助成を受け、患者さんとその家族の医療費自己負担額の軽減により治療を受けられる人が増えること、患者さんのQOLの向上と生命予後の改善がなされることを今後期待したいとのことでした。

ブログを活用して、3年間で特定疾患に

 そして最後は、下垂体患者の会・代表理事、はむろおとやさん。特定疾患に指定されることは、近年難しくなってきているそうで、その時々の政治判断が関わってきてしまう、というのがその理由だそうです。これに対し、はむろさんは、ブログを活用し当事者の目線で、難病に関する情報を提供し、複数の難病患者の方々と意見交換を繰り返し、患者団体全体での団結力を高めていきました。こうしたこともあり、間脳下垂体機能障害として、アクロメガリー、PRL分泌異常症、クッシング病、下垂体TSH分泌異常症、ゴナドトロピン分泌異常症、下垂体機能低下症、ADH分泌異常症の7疾患をまとめて申請されたそうです。また、こうした活動を広げ、患者さんだけでなくドクターとの共同署名を得て、3年間で、特定疾患の指定を受けることに成功されました。ホルモンは気付きにくい病気であり、何年もかけてホルモンの病気だと気付く人がほとんどです。しかし早期発見できれば、後々の生活を改善することが可能だという事です。病気の認知を広めていくこと、患者さんへ情報提供をしていくためにも、活動にさらに力を入れていきたいとのことでした。

 自分が病気であることにすら気付いてない患者さんに気付いて欲しい、経済的な理由で治療ができなかった患者さんに治療を受けて欲しいという寺原先生、千原先生、はむろさんの熱い思いが伝わってくるセミナーでした。心当たりのある方は是非、一度病院に行ってみてはいかがでしょうか。

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