果たして患者側の感想は?反対意見も多かった「医者の明細書」―病院に続いて、多くの医科診療所でも無料発行義務が開始【その3】

[病院を知ろう!プロジェクト] 2010/07/29[木]
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 明細書のメリットは、「請求に安心」79%、「信頼感が増す」66%の順で並び、医療機関との関係性向上を感じた患者が多かったようです。また、医療機関の請求額に疑問や不信感を経験した患者ほど、明細書を評価する傾向にありました。

※この記事は、果たして患者側の感想は?反対意見も多かった「医者の明細書」―病院に続いて、多くの医科診療所でも無料発行義務が開始【その2】の続きです。

8:「明細書の発行」によって、あなたが享受するメリットは、何だと思いますか。

明細書を受け取った当の患者本人は、明細書に価値を感じているのだろうか。
「請求額に安心できる」「信頼感が増す」など、医療機関との関係性向上メリットを感じる人が多い。「医療のことを勉強しやすい」「治療について医療者と話しやすい」が続いた。「その他のメリット」には、「過去や他院との比較ができる」「治療内容理解の足がかり」などを挙げる人が多かった。

※その他のメリット」の具体例

  • 金額の詳細が受け取り手が知る権利があるのは当然のこと。ずっと疑問だったが、聞く材料ですら今まで受け取れなかったので。(男性・46才 ・埼玉)
  • 今まで何度か請求金額のミスがあり、次回の支払で相殺していたので、それがなくなる。 (男性・39才 ・福岡)
  • 病院では聞けなかったが、調剤では丁寧に教えてくれて、医療機関ではジェネリック薬品を処方してくれなかったが、調剤ではしてくれたし、いろいろ聞く事が出来るようになり、調剤の儲かる仕組みなどを教えてもらったので、よかった。(女性 ・46才 ・宮城)
  • 医療費や医療機関のことがわかってくると、料金にしても、薬にしても、自分で注意や確認をするようになるから。(男性・49才 ・福岡)
  • よく分からないまま支払うことがなくなり、どのぐらいどんなことにかかっているか分かると、どんなふうに治療されているか分かりやすくなるのでは(男性・36才 ・岩手)
  • 過去の明細と比較することにより、窓口で聞きづらいことが解り、賢い受診のしかたにつながる。また、他の病院との比較の参考になる。(女性・69才 ・神奈川)
  • 毎回同じ治療を受けていて診療金額が違えばおかしいと確認できる(男性・61才 ・福岡)

明細書の発行にどの程度メリットを感じるかは、本人の「請求額にまつわる不審経験」と相関があった。例えば、「医療機関の請求額に疑問や不信感を持ったことがあり、その際に医療者に質問した経験がある」患者群では、39%が「明細書発行で、請求額への安心が“大いに”増す」とした。
ただし「質問できない患者の方が明細書発行を高く評価をする」わけではなかった。

付属質問:あなたは過去に、医療機関からの請求費用に、疑問や不信感を持ったことはありますか。「医療機関からの請求費用」に、疑問や不信感を持った時、あなたはその医療機関に質問しましたか。

医療機関からの請求に対して、疑問や不信感を抱いた経験があるか否かを、訊いた。
約半数の患者が疑問や不信感を持ったことがあるが、その際に医療者に質問したのは38%であった。

逆にいうと、62%は「疑問や不信感があっても、黙ったまま」であり、病医院は患者にとって「請求を質しづらい相手」であることがわかる。質問しなかった理由としては、「面倒」「時間がない」「聞いても分からない」「医師の心象を悪くしたくない」が多かった。「違いが少額だから」「制度で決まっているのだろうから仕方ない」という回答もみられた。

疑問や不信感があっても、質問をしない理由(例)

  • わからない専門用語を使って説明されたら理解しようがないから。(女性・47才 ・兵庫)
  • どう質問したらいいかわからなかったから(女性・27才 ・大阪)
  • 毎回同じ内容の診療と薬なのに、10~30円の差が。少額すぎて訊きづらい(女性・55才 ・秋田)
  • どうせ言いくるめられてしまう。病院の要注意患者リストに載せられるのが怖い。(女性・41才 ・愛知)
  • これからも通院する病院だったので、印象を悪くしたくはなかった。(男性・39才 ・福岡)
  • 時間も手間もかかるから(男性・21才 ・神奈川)
  • 面倒だった。たいした金額ではなかった。(男性・53才 ・兵庫)
  • 質問するにはこちらに体力が必要(女性・61才 ・宮城)

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