「1つの患者の声」は「他の患者への治療」も変える
「先生、治療を変えて。」
患者が要望を出したとき、医師はどんな反応をするのだろうか。セカンドオピニオンの確認でさえ、「主治医に失礼」と遠慮してしまう患者は多い。「わしの治療に文句があるのか」「患者の分際で、何も知らないくせに」そんなふうに言われないか、心配になってしまう。
ところが実際には、「患者の声を聞いて、治療を積極的に変える」医師が多いことが、QLifeの調査で分かった。(注:正確には「治療法の選択そのものについて」ではなく「治療法選択時の確認行為について」変えるか否かを、医師に聞いた。後者の方が、専門知識差ある両者間でのコミュニケーションとして成立しやすい、および建設的に一般化しやすいと考えたためである。)
患者=”お客さん”だから当然、という背景もあるかもしれないが、実際には、営利意識差がありそうな「開業医」と「病院勤務医」との間で、傾向に大きな違いが見られなかった。
治療には必ず選択肢がある。ベストの選択を追求して、私達も希望をはっきり伝えるべきだ。多くの医師も「患者の声」を求めているのだから。
1.1つの投書が、多くの患者に対する治療を変える

医師の72%が、「一人」の患者の声(投書形式)であっても、その要望を受けとめ、他の多くの患者への治療(処方時の確認内容)に反映する。うち約半分の37%が、「疾患」「薬剤」の別なく自分が診る全ての患者の大半に対して変える。
男女別では、女性医師の方が「患者の声」にやや敏感に反応するようだ。科目別では、「精神科系」と「小児/皮膚系」が、患者の声により敏感。逆に「外科系」と「眼/耳鼻咽喉系」は、やや影響を受けにくい。
2.治療内容への要望を、もっと聞きたい

このような「接遇面などではなく、治療内容に関する、患者さんの本音」を、50%の医師が”ぜひ聞きたい”と答え、”やや”も含めると92%の医師が”聞きたい”と思っている。1.の回答状況を踏まえてこの結果を解釈すると、「患者の声で、治療内容を積極的に変えていきたい」と考える医師が多いことが分かる。
ちなみに、後述の3.の回答状況を踏まえると、患者の声を聞く機会があまりないから欲しているのではなく、「実体験したうえで、もっと欲しいと思っている」といえる。
3.治療内容への要望は、増えている

すでに診療の現場では、患者は要望を出し始めている。55%が「患者さんが治療内容について、医師に具体的な要望をすること」が3年前にくらべて“増え“たと答え、”減った”と感じる医師はほとんどいない。
4.患者は、「TVや新聞」「インターネット」「他の患者」の影響で、要望を出す
患者からの「治療内容に関する要望」は、「TVや新聞」や「インターネット」に最も影響を受けている、と医師は考えている。”順位”別に細かく見ると、影響力1位は「TVや新聞」が最大で、2位影響は「インターネット」が最大。受動的メディアと能動的メディアの組み合わせで、医療分野においても「TVや新聞で知って、ネットで確認」という情報接触パターンが多い印象が浮かび上がった。
「他の患者さん」の影響力も大きい。つまり「患者さんの声」は、医師を直接動かすだけでなく、他の患者に医師に対して要望を出させる間接影響力も強いことがわかった。

●本調査の詳細レポートは、以下(pdfファイル):
「患者の声」は「他の患者への治療」変える(2009年4月医師調査)
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[...] 『「1つの患者の声」は、「他の患者への治療」も変える』 http://www.qlife.jp/square/hospital/story4281.html [...]
Tracked on 2009.05.18 11:05 PM