プラザキサ(R)、心房細動患者の脳卒中発症抑制を適応とする経口の直接トロンビン阻害剤、日本で承認

[ニュース] 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社:プレスリリース Powered by PR TIMES | 2011/01/21[金]

プラザキサ(R)、心房細動患者の脳卒中発症抑制を適応とする経口の直接トロンビン阻害剤、日本で承認
 
- 申請から10カ月で製造販売承認を取得
- この領域に半世紀ぶりに登場する革新的な新薬

2011年1月21日  日本/東京

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:ジェラード・マッケナ)は、ベーリンガーインゲルハイムが開発した、経口の直接トロンビン阻害剤「プラザキサ(R)カプセル」(一般名:ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)が本日2011年1月21日付で、日本において「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」の適応で承認された旨を発表しました。

プラザキサ(R)は日本で約半世紀ぶりに、心房細動患者における脳卒中発症抑制の適応で承認された、革新性の高い経口抗凝固薬です。

脳卒中の発症抑制は、いまだその医療ニーズが十分に満たされていない領域です。このニーズに応える新たな治療選択肢としての高い期待を受け、プラザキサ(R)は申請から10ヵ月での迅速な承認となりました。

プラザキサ(R)は、通常の投与量(1回150mg1日2回経口投与)で、従来の標準治療薬であるワルファリンよりも、脳卒中および全身性塞栓症の発症リスクを有意に低下させると同時に、頭蓋内出血の発現リスクをも有意に低下させました。またPT-INR(プロトロンビン時間国際標準比)の定期的なモニタリングとそれに応じた用量調節を必要としないなど、数々の優れた特徴があります。

日本ベーリンガーインゲルハイム取締役(医薬開発本部長)のDr.トーマス・クーナーは、「新たな治療薬の早急な登場が望まれている現況に鑑み、審査が迅速に行われ、プラザキサ(R)は早期に承認されたと理解しています。プラザキサ(R)の承認に尽力された全ての方々に心より謝意を表したいと思います。プラザキサ(R)が適正に使用されることで、心房細動患者での脳卒中発症を1例でも多く防げるよう、我われは医薬情報提供活動に最善を尽くし、医師および医療を担う方々をサポートする所存です」とコメントしました。

間もなく、医師および医療を担う方々は、心房細動治療を大きく前進させ得る新たな治療選択肢として、心房細動患者にプラザキサ(R)を投与できるようになります。

承認の概要
【販売名】 プラザキサ(R)カプセル75mg  プラザキサ(R)カプセル110mg

【一般名】 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(JAN)
       dabigatran etexilate (INN)

【効能・効果】 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

【用法・用量】 通常、成人にはダビガトランエテキシラートとして1回150mg (75mgカプセルを2カプセル)を1日2回経口投与する。なお、必要に応じて、ダビガトランエテキシラートとして1回110mg (110mgカプセルを1カプセル)を1日2回投与へ減量すること

RE-LY(R)試験について1
非弁膜性心房細動患者を対象とし、脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制について、ダビガトランエテキシラートが良好にコントロールされたワルファリンと同程度の有効性および安全性を示すことを明らかにする目的でRE-LY(R)試験が実施されました。RE-LY(R)は、心房細動患者の脳卒中および全身性塞栓症発症抑制を検討し、現在までに完了した世界最大規模の第III相臨床試験です。

RE-LY(R)試験でダビガトラン150 mg 1日2回投与群は、心房細動患者での脳卒中および全身性塞栓症の発症を、長年にわたり標準治療薬とされてきたワルファリンに対して35%有意に低減させ、また大出血のリスクは同等であるとの結果を示しました。ダビガトラン110 mg 1日2回投与群は、脳卒中および全身性塞栓症の発症リスクの低減でワルファリン投与群と同等の効果を示し、大出血の発現は有意に低いことを示しました。

両投与量群ともワルファリンに対し、頭蓋内出血および生命を脅かす出血、ならびにすべての出血の低下を示したことは特筆すべき結果です。

この試験は、ワルファリンに比して優れた有効性が示されたことに加え、ダビガトランがPT-INR(プロトロンビン時間国際標準比)のモニタリングとそれに応じた用量調節を必要としないこと、食物の影響を受けないこと、心房細動患者に併用されることの多い薬剤との相互作用が稀で、それに応じた用量調節を必要としないことを示したものでもあります。

心房細動および脳卒中について
脳卒中は日本で3大死亡原因のひとつで重大な健康問題であり、そのうちの6割が脳梗塞と言われています2。プラザキサ(R)が発症を抑制する心原性脳塞栓症は脳梗塞の中で約3割を占めます3。心原性脳塞栓症はとりわけ、左心房で形成された血栓が脳動脈の比較的太い血管に詰まるため、脳の広い範囲が急速に虚血状態におちいりやすいという特徴があります。従って予後が悪化しやすく、心原性脳塞栓症患者では発症後1年以内に約半数が死亡するとの疫学調査結果も報告されています4。

心房細動は心原性脳塞栓症の最も大きな原因の1つであり、心原性脳塞栓症を発症した患者の約7割が心房細動を合併していたとの報告もあります3。従って心房細動患者において心原性脳塞栓症予防が重要であることは広く知られています。

日本で心房細動患者数は、検診時に確認出来るだけで83 万人と推定されています5。心房細動の発症頻度は加齢に伴い増加します。心房細動患者での脳卒中予防は、患者の予後を改善するのみならず、医療および社会的負荷を軽減する上でも高い重要性があります。こうしたなかで、今回プラザキサ(R)が承認となりました。

プラザキサ(R)について
プラザキサ(R)(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)は、急性または慢性の血栓塞栓症の予防と治療において、未だ満たされていない大きな医療ニーズに対応することが期待され、注目されている新世代の経口抗凝固薬/直接トロンビン阻害剤です。

直接トロンビン阻害剤は、血栓形成プロセスにおける中心的な酵素であるトロンビン(遊離トロンビンならびにフィブリン結合トロンビン)の活性を特異的に阻害することにより、強力な抗血栓作用を示します。さまざまな凝固因子に作用するビタミンK拮抗薬とは異なり、プラザキサ(R)は予測可能で一貫した高い有効性を示します。薬物相互作用の可能性は低く、食物との相互作用もありません。また、定期的な血液凝固のモニタリングや投与量の調節も必要ありません。

ベーリンガーインゲルハイムについて
ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界50ヵ国に142の関連会社を持つベーリンガーインゲルハイムグループは、世界で41,500人の社員を有するトップ20の製薬企業のひとつです。1885年の設立以来、125年間、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、人々の健康および保健医療の向上に寄与すべく、ヒト用医薬品およびアニマルヘルス(動物薬)を中心にビジネスを展開しています。2009年度は127億ユーロの売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約5分の1相当額を研究開発に投資しました。

ベーリンガーインゲルハイムは日本で、半世紀にわたり企業活動を展開してきました。グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所や、国内向けとして山形に生産拠点を擁し、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で有用な医薬品を提供しています。
ベーリンガーインゲルハイムについての詳細情報は:
www.boehringer-ingelheim.com (ベーリンガーインゲルハイムグループ)
www.boehringer-ingelheim.co.jp (日本ベーリンガーインゲルハイム)
からご参照下さい。

Reference
1) Connolly SJ,et al. Dabigatranversus Warfarin in Patients with Atrial Fibrillation. N Engl J Med 2009; 361:1139-51
2) 厚生労働省ホームページ
3) 脳卒中データバンク2009
4) 久山町研究
5) H. Inoue et al. / International Journal of Cardiology 137 (2009) 102-107

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