まず減量が高脂血症改善の実戦的治療法
まず減量することが高脂血症改善の実戦的治療法
病気というとすぐに「薬を飲む」ことを考えがちですが、高脂血症の治療は(1)食事療法と(2)運動療法が基本です。この2本柱の治療で効果がない場合に、(3)薬物療法などを行います。
「高脂血症の治療はそれを治すというよりも、高脂血症によって進む動脈硬化や、それによって発症する狭心症や心筋梗塞などを予防することが最終目標となります」(寺本教授)
肺炎は抗生物質で細菌を死滅させれば治り、それ以降は薬が不要となります。しかし、高脂血症は食事療法などでコレステロール値などを一旦適正域まで下げても、それをやめれば再び元に戻ってしまうことも少なくありません。食事や運動をはじめ、従来の生活習慣を見直し、高脂血症に陥らないライフスタイルを確立することが不可欠なのです。
一方、毎日、忙しい日々を送る現代人は、なかなか食事療法や運動療法などを実践することが難しい社会環境にあります。そうした中で誰もが可能で、もっとも容易に高脂血症を改善できる方法があるので紹介したいと思います。
「まず第1に肥満を解消するということです。日本人の高脂血症の最大の原因として食べ過ぎによる肥満があるからです」(寺本教授)
実際、ビジネスマンなどが各食品や料理のカロリーや脂肪分などを考えて、食事内容の改善に努めるのは無理があります。それよりも減量をメルクマールとして、いままで食べていたものを1つでも2つでも減らしていくほうが効果的だし実戦的だといえるのです。体重を減らすだけでも、驚くほど高脂血症は改善されます。
「第2に減量してもまだコレステロール値が高ければ、卵を1ヵ月間食べるのをやめてみて、それでコレステロール値が下がるのであれば卵の摂取量を2日に1個くらいにとどめることです」(寺本教授)
私たちが日常的によく食べる代表的な高コレステロール食品は卵です。卵1個(50g)の中には210mgものコレステロールが含まれており、卵を控えるだけで食事から摂取されるコレステロールを減らすことが可能です。
ただし、個々人の体質によって、卵を控えるとコレステロール値が下がる人と、卵を控えてもコレステロール値が下がらない人がいます。試しに卵を1ヵ月間食べるのをやめてみて、それでコレステロール値が下がった人は卵の摂取量を週に2~3個程度にとどめるとコレステロール値を下げられるのです。
「第3に脂肪やタンパク質は肉などの動物性食品で摂るよりも、魚や豆腐などから摂るように切り替える方向にもっていくことです。同時に、体内からコレステロールを排出する食物繊維の豊富な根菜類などの野菜や海草類などを積極的食べるように努めることです」(寺本教授)
いわゆる、昔の日本食に戻していくのが高脂血症の改善に役立つのです。
以上3つのことを実践すれば、高脂血症の多くは改善していきます。新たな食生活のスタイルとしてそれを確立できれば、高脂血症と無縁の生活が送れるようになれる確率は高いといえますが、それでもコレステロール値が高い場合は、栄養士の指導を仰ぎ、食事内容のチェックを受けて、食生活の改善をはからねばなりません。また、食事療法や運動療法を行ってもコレステロール値の高止まりが続く場合は、薬による治療を受ける必要があります。
Contents By カルナの豆知識
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