OCの普及は10代女性から
「OC(Oral Contraceptives)」、日本では「低用量経口避妊薬」「低用量ピル」もしくは単に「ピル」といわれています。避妊のみならず女性特有のトラブルを解決する強い味方とも聞きます。
今回、医療の現場のそんな「ピル」の実情を、ウィメンズクリニック・かみむらの上村先生にお聞きしました。上村先生は思春期の女性の悩みのメール相談も実施しています。いわば、駆け込み寺として尽力されています。また学校での性教育も受け持たれています。
先生の専門性とリアリティのあるお話には深く感心させられます。とにかく悩んでいるときは専門家に聞くのが一番ですね。
10代には親になかなか相談できない悩みがあります
当院では月経痛、月経不順やPMSなどの治療として積極的にOCを使用しています。OCの使用者は20代前半が一番多く、次に10代、20代後半となっています。
私は学校で性教育をすることが多くあり、その度に、月経や月経不順、月経調節、避妊に対してのOCの必要性を語っています。そのせいか、毎日200件以上子供たちからの、携帯メールでの相談があります。相談の多くはOC についてで、月経痛や月経不順を親に相談できない子供たちが多くいます。そんな子供と何度かのメールの後、クリニックに来てもらい、検査や説明の後で彼女らの意思で治療方針を決定してもらうのですが、9割以上の子はまずOC を選びます。
OCの処方には親御さんの理解の壁が存在します
問題はここからです。月経痛や月経不順で投与を決定したOC であるにも関わらず、なかなか親の同意が得られないことがあるのです。ピルに対する偏見があるのかもしれません。きちんとした知識を親も持たないと子供を不幸にするだけです。できれば親も一緒に説明をきいてもらい、閉経前の親であれば子供と一緒に服用する、くらいの積極性は欲しいと思います。もちろん当院の患者さんのお母さんたちの中には、私たちの説明の結果でご自身も服用される方が少なくありません。
OCの処方が「正しい性」「正しい医療理解」につながっています
また避妊に対してOCが普及することで、性感染症が増えるのではないかとの懸念が当初ありました。高校生などの場合コンドームだけの避妊では妊娠、中絶になるケースが多く、OCを普及させないと中絶を減少させることが出来ないのも事実です。実際OC 発売開始年度から10代の中絶数は低下し始めています。
では本当にOCの普及が性感染症を増加させるのでしょうか。当院で去年、初診でOC 処方した患者を調べてみました。最初コンドームを必ず付けていた子は30%弱でしたがクリニックに通うようになりスタッフとの会話の中で、1年後の調べでは70%の子がコンドームを付けるようになっていました。また1年間のうちに子宮がん検診とHIV検査は6割が、クラミジア検査は7割が受けていました。駅前でビラなんか配るより性感染症予防の効率が上がっていると思います。つまり人工妊娠中絶を無くすためにOCの普及を徹底させることが、しいては性感染症の予防や早期発見に有効であると言えるのです。避妊にはOC とすべての女性が叫ぶことが性感染症、HIV、子宮がんなどの予防や早期発見につながることになるのです。
現在、岡山駅前のビルの一室で、女性の総合診療所としてかかりつけ医を目指して診療中です。また思春期婦人科外来として、10代の女性の診療にも力を注いでいます。年間100校を超える性教育講演と一日200以上もの子供からのメール相談に答えながら、毎日OC の必要性を訴えています。
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コメント(2件)
ピルの副作用(脱毛)についても論じられるべきです。
Posted on 2011.01.10 17:10:48 by 一言感想






低用量経口避妊薬に関するプラス・マイナス面を取り上げた記事それぞれを見るたびに一喜一憂してしまいます
Posted on 2011.02.3 21:01:19 by 一言感想