肝切除手術における画像支援ナビゲーションとは

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2011年04月01日現在

適応される症状 肝がん、肝内胆管がん又は生体肝移植ドナーである者に係るもの
技術概要 肝は動脈、門脈、静脈と3種の血管が複雑に絡み合った臓器である。従来、肝切除予定線は術中に肝血管流入血の遮断により淡く出現する肝表面の色調変化からおおよその残存肝重量を推定し施行していた。それは大きく経験に依存しており、たとえ熟練者であっても時に残存肝容量の少なさから、肝不全になり死に至る可能性もあった。肝切除の安全性は、切除後残存肝容量に大きく左右され、正確な肝の3次元画像化と肝容量の計算による客観的な評価法の導入が望まれる。 画像支援ナビゲーションはコンピュータ断層撮影の画像情報から、Region Growing software"というコンピューターソフトウエアを用い、動脈、門脈、静脈の3種の血管を描出し3次元画像化する。その3次元画像から各血管の支配領域の該当肝容量を計算し、正確な切除肝容量と予定残存肝容量を推定する。これらの情報を元に、最も安全な術式を選択する。 また、この3次元画像化した仮想肝は、画像支援ナビゲーションシステム上で各方向から、または内部から自由自在に観察することができ、何度でも、術前術中の肝切除シミュレーションを行うことができる。これは、肝切除患者や肝移植ドナーの手術の安全性の向上に寄与する。"

「新しい医療」とは、近年に先進医療と認定されたことがあるものの、一定の期間が過ぎて効果や危険性が充分確認された後、現在は削除(承認取消等)されている高度な治療法です。QLife独自の呼称です。
保険適用の治療法になる場合と、保険診療には適さないとされる場合があり、前者の場合は、一般の医療機関でも治療を受けることができます。後者は、比較的に先端的な医療であり一部の患者さんにとっては選択肢として検討に値する場合があります。

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