出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
発熱(子どもの症状)から考えられる主な病気
発熱から考えられる主な病気
◆ くしゃみ・鼻みず・鼻づまり・咽頭痛(上気道炎症状)、咳、痰、全身倦怠感・頭痛などの全身症状はあっても軽いことが多い
疑われる病気 |
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▶かぜ症候群
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◆ 高熱、全身倦怠感、頭痛、腹痛、下痢、嘔吐、咳、咽頭痛、関節痛、筋肉痛
疑われる病気 |
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▶インフルエンザ
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◆ 頭痛、全身倦怠感、咽頭痛、腹痛、嘔吐、頸部リンパ節のはれ・痛み
疑われる病気 |
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▶急性扁桃炎
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◆ 6歳以下、かぜ様症状、けいれん、片麻痺
疑われる病気 |
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▶急性小児片麻痺
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◆ 頭痛、嘔吐、けいれん、髄膜刺激症状(首を前に曲げると痛む)
症状 | 疑われる病気 |
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意識障害 |
▶脳炎
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◆ 生後6カ月~5歳以下、通常数分以内の意識消失・全身のつっぱり・四肢のけいれん
疑われる病気 |
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▶熱性けいれん
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◆ かぜ様症状、嘔吐、下痢、腹痛、関節痛、胸痛、むくみ、動悸、四肢の冷感、呼吸困難
疑われる病気 |
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▶心筋炎
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◆ 全身倦怠感、上腕・首の筋力低下、眼の周囲・手指の関節の皮膚が紫赤色
疑われる病気 |
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▶多発性筋炎
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◆ 疲れやすい、食欲不振、黄疸、皮疹
疑われる病気 |
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▶ウイルス性肝炎
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◆ 腹痛、嘔吐
◆ 生後6カ月~2歳に多い、耳痛、耳だれ、耳閉感、難聴
疑われる病気 |
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▶急性中耳炎
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◆ 全身倦怠感、息切れ、出血しやすい・とまりにくい、リンパ節・歯肉などのはれ
疑われる病気 |
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▶白血病
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◆ 関節の痛み
症状 | 疑われる病気 |
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全身倦怠感、お乳の飲みが悪い、おむつの交換時に激しく泣く |
▶化膿性関節炎
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動悸、胸苦しい、手足の無意識な異常な動き、発疹 |
▶リウマチ熱
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発疹、リンパ節のはれ、虹彩炎(眼痛、まぶしい、飛蚊症など) |
▶若年性特発性関節炎
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◆ 主に4歳以下、両眼の充血、舌がイチゴ様、発疹、四肢末端のはれ、首のリンパ節のはれ
疑われる病気 |
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▶川崎病
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◆ 新生児、発熱または低体温、呼吸数の増加、四肢の冷感、哺乳量の減少、元気がない
疑われる病気 |
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▶新生児敗血症
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◆ その他
疑われる病気 |
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食中毒
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発熱(子どもの症状)とは?
一般に、「熱がある」という時は、37℃以上を指しますが、学童期以前では37・5℃までは正常な体温といえます。熱が出たら、ほかに何か症状がないかをよく観察します。乳幼児では、とくに機嫌、哺乳力、顔色、呼吸の様子など。年長児では、訴えによってある程度はわかりますが、呼吸困難や嘔吐、下痢などに気をつけます。
子どもの症状で救急車を呼ぶような事態は意外に少ないのですが、乳幼児では様子がわからないことも多いので、次のような場合には急いで医師の判断を仰ぎましょう。
発熱
一般に、「熱がある」という時は、37℃以上を指しますが、学童期以前では37・5℃までは正常な体温といえます。熱が出たら、ほかに何か症状がないかをよく観察します。乳幼児では、とくに機嫌、哺乳力、顔色、呼吸の様子など。年長児では、訴えによってある程度はわかりますが、呼吸困難や嘔吐、下痢などに気をつけます。
子どもの症状で救急車を呼ぶような事態は意外に少ないのですが、乳幼児では様子がわからないことも多いので、次のような場合には急いで医師の判断を仰ぎましょう。
①生後2カ月未満の赤ちゃんの発熱
②呼吸が苦しそうでミルクが十分に飲めない
③とろとろ眠ってばかりいて反応が鈍い
④繰り返し吐いている
⑤けいれんを起こした
⑥唇が紫色になる(チアノーゼ)
熱があっても機嫌がよく、食欲も普通なら、多くの場合、心配ありません。