出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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眼・耳・鼻の異常(子どもの症状)から考えられる主な病気

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眼・耳・鼻の異常から考えられる主な病気

◆ 眼

症状 疑われる病気
充血 流涙、目やに 異物感 まぶしい、痛み 流行性角結膜炎
まばたきが多い さかさまつ毛
かゆみ、むくみ、鼻みず、くしゃみ アレルギー性結膜炎
まぶた~頬~鼻部の発赤・痛み・はれ、発熱 涙囊炎
発熱、舌がイチゴ様、全身の発疹・かゆみ、手足の硬いはれ 川崎病
物がよく見えない、ぼやける、ピンボケ、眼の疲れ 近視
遠視
乱視
左右の眼が違う方向を向いている 斜視
物がよく見えない、眼鏡をかけても正常な視力が得られない 弱視
まぶたが上がりにくい(眼が十分に開きにくい)、あごを上げる姿勢 眼瞼下垂
5歳以下、瞳が白あるいは黄白色(キャッツアイ)、斜視 網膜芽細胞腫
視力低下 暗いところで見にくい、視野狭窄、まぶしい 網膜色素変性症
見たいところが見えない、眼を動かすと眼の奥が痛い 視神経炎
光を嫌がる、涙が多い、まぶたのけいれん、角膜拡大 先天緑内障

◆ 耳

症状 疑われる病気
耳の痛み、耳だれ、耳閉感、難聴 かゆみ 灼熱感 外耳道炎
発熱 急性中耳炎
ほとんどが急性中耳炎に引き続いて起こる、難聴 滲出性中耳炎

◆ 鼻

症状 疑われる病気
くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、アレルギー性結膜炎症状 アレルギー性鼻炎
鼻づまり、鼻みず、いびき、口呼吸 小児副鼻腔炎
鼻血がなかなかとまらない、紫斑、発熱、顔色不良、骨・関節痛 白血病

眼・耳・鼻の異常(子どもの症状)とは?

眼の病気はたくさんありますが、ここでは弱視についてみていきます。
弱視とは、眼鏡で矯正しても視力が出ない状態です。視力は8歳くらいまでに完成しますが、この期間内に遠視や乱視、斜視、まぶたの腫瘍、眼瞼下垂などがあると弱視になります。

眼・耳・鼻の異常

眼の病気はたくさんありますが、ここでは弱視についてみていきます。
弱視とは、眼鏡で矯正しても視力が出ない状態です。視力は8歳くらいまでに完成しますが、この期間内に遠視や乱視、斜視、まぶたの腫瘍、眼瞼下垂などがあると弱視になります。
両眼とも弱視なら周囲も気づきやすいのですが、問題は片側だけの弱視です。この場合、一般に不自由を訴えないことが多く、しかし、この時期までに片眼弱視を発見し、視力を正常あるいはそれに近い状態にしておかないと、一生正しい両眼機能を得られなくなってしまうからです。とくに小児の場合、自分ではほとんど異常を表現することができないため、周囲の人の観察が何より重要となります。

近年、小児に増えている耳の病気に滲出性中耳炎があり、中耳に液体がたまっている状態です。自覚症状は難聴くらいで、それも強いものではないため、小さな子どもではなかなか異常を訴えず、しかし難聴が長い間続くと言語の発達や発音に大きな影響を及ぼすため注意が必要です。
テレビの音を大きくする・近くで見ている、呼んでもすぐ返事をしないなど普段と違う様子がみられるようになったら、一度耳鼻科で診てもらってください。

鼻の症状では、鼻血、鼻みず、鼻づまり、鼻がかゆいなどがありますが、やはり鼻血にいちばん注意を。
子どもはよく鼻血を出します。のぼせたり、チョコレートを食べすぎたり、かぜや鼻炎にかかればなおさらですが、普通は短時間でとまることが多く、あまり心配はありません。しかし、だらだらと鼻血が出てなかなかとまらない時、とくにその量が多いなら白血病など血液の病気の疑いもないとはいえませんので、必ず病院で検査してもらいましょう。