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変形性股関節症
へんけいせいこかんせつしょう

変形性股関節症とは?

 多くの場合、先天性股関節脱臼(赤ちゃんの時の股関節脱臼)や臼蓋形成不全症からの二次性変形性股関節症です。臼蓋形成不全症は、股関節の骨盤側の受け手である臼蓋が浅い状態で、関節の一部分に荷重がかかりやすく、軟骨がすり減り、関節症が進みやすくなります。高齢者の場合、とくにこのような背景がなく、加齢とともに徐々に進行する一次性変形性股関節症も増えています。

症状の現れ方

 主に立位、歩行時の股関節痛と、股関節の可動域制限です。安静時の痛みは強くありません。可動域制限は、脚がまっすぐ伸びなくなって、広がりにくくなります。また、軟骨とともに骨もすり減ってくると脚の長さが短くなり、歩きにくくなってきます。

治療とケアのポイント

 治療は変形性膝関節症とほぼ同様で、理学療法、消炎鎮痛薬などの内服および外用、それに手術です。減量は重要で、減量によって痛みを軽くして進行を遅らせることができます。また、可動域制限が進まないように、脚の付け根をまっすぐ伸ばすこと、外側に広げるようにすることが大切です。筋力訓練も症状をやわらげ、進行を抑えることができます。主に中殿筋と腸腰筋を鍛えます。中殿筋は、股関節を外に広げるための筋肉ですが、同時に片脚でバランスよく立つために必須で、歩行のためにも重要です。この筋肉を鍛えると股関節の安定性が増します。鍛え方は、横を向いて寝た状態で、片脚を伸ばしたまま横に広げて、足先を10cm程度浮かしたところで5~10秒間保持します。これを10~20回続けます。また腸腰筋も大切で、これはあお向けに寝た状態で、片脚を伸ばしたままで挙上します。かかとが床から10cm程度離れたところで止めて、5~10秒間。これを10~20回行います。

 関節変形が進行して、短い距離しか歩けなくなり生活に支障を来すようになると、手術を考える時期です。手術には骨切り術と人工股関節置換術があります。膝と同様に人工股関節置換術も、長期成績が良好でリハビリテーションの進みが早いといった利点から、手術件数が年々増えています。ただし、手術した関節への細菌感染、静脈血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)、関節の脱臼などの合併症も低い確率ですが起こることがあるので、担当の医師とよく相談して決めましょう。

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(執筆者:医療法人一心会伊奈病院整形外科部長 石橋 英明)

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