流行性角結膜炎(はやり目)、急性出血性結膜炎(アポロ病)
りゅうこうせいかくけつまくえん(はやりめ)、きゅうせいしゅっけつせいけつまくえん(あぽろびょう)
- 眼科
- 診療に適した科
流行性角結膜炎(はやり目)、急性出血性結膜炎(アポロ病)とは?
どんな病気か
どちらも急に目やに(眼脂)、流涙、強い結膜の充血が起こります。初めは片眼であっても、やがて両眼性になります。感染力が強く流行するので、はやり目と呼ばれます。
急性出血性結膜炎は別名アポロ病といいます。これは、アポロ11号が月面着陸を果たした1969年に世界的に流行した病気だからです。日本では翌1970年に大流行しました。
原因は何か
どちらもウイルスが原因です。流行性角結膜炎は、主にアデノウイルス8型が原因ですが、ほかの型のアデノウイルスでも起こります。急性出血性結膜炎は、エンテロウイルス70型が主な原因です。
症状の現れ方
結膜炎の患者さんとの接触後、急性出血性結膜炎では約1日、流行性角結膜炎では5~14日の潜伏期間ののち、比較的水っぽい眼脂、流涙、強い結膜充血、羞明(光を異常にまぶしがる)、異物感、熱感、眼痛などが起こります。急性出血性結膜炎では、眼球結膜(白眼)に出血することが特徴的です。
眼瞼結膜には、濾胞というぶつぶつが多数できます。眼脂が多かったり、角膜に混濁が起きると視力が低下します。眼の症状のほか、耳の前のリンパ節がはれ、痛みを伴います。
検査と診断
流行性角結膜炎が疑われれば、麻酔薬を点眼して結膜を綿棒でこすり、アデノウイルスを検出する試薬セットで検査します。10分ほどで結果が出ます。この方法は手軽ですが、アデノウイルス感染を100%検出できるものではありません。
急性出血性結膜炎ではこのような試薬がないため、血液検査でウイルスに対する抗体価を調べたり、結膜から採取したサンプルを顕微鏡で調べたりします。流行性角結膜炎でも同様の検査が行われます。
治療の方法
ウイルスを直接死滅させる薬剤はありません。細菌による混合感染を防ぐため、抗生剤を点眼します。炎症を抑えるためには、ステロイド薬の点眼をします。
病気に気づいたらどうする
これらのウイルスは感染力が強いので、他人にうつさないようにする努力が肝心です。接触感染するので、手で眼を触るとウイルスが手に付着し、その手で物を触ると触ったものにウイルスが付着し、それを誰かが触るとその手がウイルスで汚染され、その手で眼を触ると感染します。
結膜が充血し、眼脂が出るようになったら、眼はあまり触らないようにし、石鹸でしっかり手を洗います。タオルなどは家族とは別にし、またお風呂はいちばん最後に入るようにします。市販の70%アルコール液は消毒に効果があります。
結膜炎に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、結膜炎に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
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オフロキサシン点眼液0.3%「杏林」
眼科用剤
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リンデロン点眼・点耳・点鼻液0.1%
眼科用剤
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レボフロキサシン錠500mg「DSEP」 ジェネリック
合成抗菌剤
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プレドニン眼軟膏
眼科用剤
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タリビッド錠100mg
合成抗菌剤
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エリスロシン錠100mg
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用するもの
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ブロムフェナクNa点眼液0.1%「ニットー」 ジェネリック
眼科用剤
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。
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