鼻漏
びろう
- 耳鼻咽喉科
- 診療に適した科
鼻漏とは?
どんな症状か、原因は何か
鼻漏とは鼻みず、鼻汁のことで、鼻の粘膜にある分泌腺と杯細胞から出た分泌液と、鼻の血管からにじみ出た血漿成分の合わさったものです。腺からの分泌は、副交感神経という自律神経のはたらきで起こる脳を介した神経反射ですが、血管からのにじみ出しはアレルギーの時に出るヒスタミンなどの炎症性のメディエーター(化学伝達物質)の作用です。アレルギー性鼻炎の鼻汁では後者の成分が80%を占めます。
鼻腺からの分泌液は病的なものでなく、線毛運動という鼻に入ったゴミを取り除く仕組みに不可欠なものです。分泌腺や杯細胞からの分泌液には、さらさらした漿液とねばねばした粘液があり、鼻粘膜の表面を、下が漿液、上が粘液の二層でおおいます。
鼻に侵入したゴミや花粉などの異物はこの粘液層の上に付着します。鼻の粘膜の細胞には、線毛といわれる毛が生えていてムカデの足のように同じ方向に動き、粘液層を移動させて、異物をのどに送り、痰として吐き出したり、飲み込んだりします。
つまり、分泌液は使い捨てのベルトコンベアーのようなもので、正常でも1日1L以上分泌されているといわれていますが、通常は唾液の一部として飲み込まれています。しかし、加齢や慢性副鼻腔炎や慢性気管支炎などの慢性の炎症が続くと粘液が漿液に比べて多くなり、唾液とは違った感覚になり、痰が切れない感じになります。
鼻汁が増える疾患には、急性鼻咽頭炎(かぜ)、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などがあります。
急性鼻咽頭炎はウイルス感染の場合が多く、くしゃみと鼻汁はウイルスを排泄する反射ともいえます。アレルギー性鼻炎の鼻汁も、抗原を排泄する反射ともいえます。血管運動性鼻炎は、高齢者や女性に多い神経性の鼻過敏症です。温かい食事を食べた時に鼻汁が出る場合や、片側だけの鼻汁の増加は、この疾患によるものです。慢性副鼻腔炎では膿性の鼻汁が出ます。
鼻汁に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、鼻汁に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
-
▶
クレマスチンシロップ0.01%「日医工」 ジェネリック
抗ヒスタミン剤
-
▶
コタロー小青竜湯エキス細粒
その他
-
▶
ペレックス配合顆粒
総合感冒剤
-
▶
サラザック配合顆粒 ジェネリック
総合感冒剤
-
▶
PL配合顆粒
総合感冒剤
-
▶
ポララミンシロップ0.04%
抗ヒスタミン剤
-
▶
ピレチア錠(5mg)
抗ヒスタミン剤
-
▶
マリキナ配合顆粒 ジェネリック
総合感冒剤
-
▶
アレルギン散1%
抗ヒスタミン剤
-
▶
クロルフェニラミンマレイン酸塩散1%「日医工」
抗ヒスタミン剤
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。
おすすめの記事
鼻汁に関する病院口コミ
-
子どもが気に入っています
nekoganeruさん 30~40代女性 2017年01月17日投稿
穏やかな先生で子どもの目線で診察してくださいます。 優しい言葉や笑顔が子ども向きなのかもしれません。 分かりやすい説明と適切な処置が親的には良いです。 子どもが鼻汁で苦しむことが多いので、吸引と吸入… 続きをみる
-
インフルエンザ検査も痛みがなくスムーズ
ナースアンケート調査回答者さん 30代女性 2015年12月13日投稿
インフルエンザのワクチンを打った時と、インフルエンザにかかった時に受診しました。 それほど混んでおらず、待ち時間が短く、受診はスムーズでした。 インフルエンザ陽性の有無を調べる際は、通常は鼻から咽頭ま… 続きをみる
-
経験豊富な医師の素早く的確な診断
ナースアンケート調査回答者さん 20代女性 2015年12月11日投稿
よくお世話になっている耳鼻科です。 人気があるためか、混んでいる時はとても混んでいて駐車場や待合が患者さんでいっぱいです。 電話予約もできるので、待合で待つのが辛い時などはとてもありがたいです。 咽頭痛… 続きをみる
鼻漏に関する医師Q&A
本当に副鼻腔炎なのでしょうか
5月の上旬に風邪を引き、2週間治らず、症状が軽くなっても左側だけ鼻づまりが治らず、うつむくと目の奥と…
私は幼い頃から花粉症でハウスダストです。つい最近は副鼻腔炎と診断されました。 今は薬を飲んでいま…