口腔底蜂窩織炎
こうくうていほうかしきえん
- 耳鼻咽喉科
- 診療に適した科
口腔底蜂窩織炎とは?
どんな病気か
口腔底とは舌の下にある口の底の部分です。ここは軟らかい組織でできているために、この部位の炎症は周囲の組織に広範囲に広がりやすい性質があります。抗生剤治療の発達した現在では少なくなった病気ですが、治療が遅れると致命的になる、重い病気です。
症状の現れ方
口腔底からあごの下にかけての部位が全体的にはれ、激しい痛みを伴います。口腔底がはれて舌が上に持ち上げられるため、舌が2枚あるように見える場合もあります。声を出すことが困難になり、嚥下にも障害が起こります。全身的には発熱がみられます。病気が進行すれば気道(空気の通り道)を閉塞して、窒息の危険もあります。
検査と診断
CT、超音波などの画像検査が有用です。ファイバースコープで気道が狭くなっていないかどうかを確認しておくことも大切です。
治療の方法
入院のうえ、強力な抗生剤の点滴を行います。はれが著しい場合は、圧迫を減らしたり、たまったうみを除去する目的で頸部を切開する手術をします。窒息の危険のある場合には、気管に穴をあけたり(気管切開)、鼻から管を挿入して、呼吸の管理をすることもあります。
病状が急変することも少なくないため、手術や呼吸管理に関して治療方針を立てることは決して容易ではなく、10%以下ではありますが、現在でも死に至る例があります。
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アフタ性口内炎
原因不明の口内炎で、20~30代の年齢層に多くみられます。アフタは痛みを伴い、1個だけのことも、多発することもあります。治療は、うがいをよく行うとともに、ステロイドの軟膏や貼り薬を用います。通常1~2週間で治りますが、再発することも少なくなく、再発性アフタ性口内炎とも呼ばれています。
再発の多い場合にはベーチェット病との鑑別が必要になってきます。ベーチェット病は口腔病変のほか、眼にぶどう膜炎を生じたり、陰部の潰瘍や皮膚にも炎症がみられる難治性の病気ですが、初期にはアフタ性口内炎との鑑別が困難です。
鵞口瘡
カンジダ性の口内炎を鵞口瘡と呼ぶこともあります。小児によくみられますが、問題になることはあまりありません。しかし成人に発症した場合には、エイズや悪性腫瘍、糖尿病などの病気で全身の免疫力が低下していることも考えなければなりません。
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