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肛門神経症
こうもんしんけいしょう

もしかして... 統合失調症  過敏性腸症候群

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肛門神経症とは?

どんな病気か

 肛門には何も病変がないのに、肛門に対して異常な感覚や関心をもち、思い悩み、精神的に不安定な状態になる病気です。20~30代の若い世代に多く、性別は問いません。

原因は何か

 原因ははっきりせず、他人に肉体的なことで嫌なことをいわれたことがきっかけになることがあります。

症状の現れ方

 自分自身の肛門のにおいがする、おなかが張ってガスや便がもれる気がする、自分の肛門のにおいが他人にわかってしまう、自分がいるとまわりの人がくさいと噂している、など常識では考えられない訴えを自分自身が信じ込んでしまっているのが特徴です。

検査と診断

 肛門の診察や胃腸の精密検査をして、本当に悪い部位がないかを調べます。しかし、若い世代が中心ですからまず病変は見つかりません。

 次にノイローゼや統合失調症の有無、過敏性腸症候群との鑑別を行います。

治療の方法

 まず、肛門神経症という病状があることを、患者さんに教えてあげることから始まります。

 心身の衛生を心がけ、便通を整え、バランスのよい食事と睡眠を十分にとることが基本です。腹部ガスの発生を抑えるような薬をはじめ、精神安定薬、抗うつ薬などで反応をみます。

 時には心療内科、精神科を紹介して、カウンセリングを受けるようにすすめます。

病気に気づいたらどうする

 多くの医師は肛門神経症に関する知識がないので、まず肛門専門医をたずねてください。

(執筆者:特定医療法人社団松愛会松田病院理事長・院長 松田 保秀)

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コラム典型的な肛門神経症

特定医療法人社団松愛会松田病院理事長・院長 松田保秀

 20歳のOLですが、2、3年前からおなかが異常に張ってガスが頻繁に出て、自分の肛門のにおいが気になり、他人にもわかってしまうようになったそうです。最近は、職場に行っても同僚がひそひそ話をしたり、手で鼻を押さえるようなしぐさをして、自分を避けるようになって寂しいといいます。

 本人に、「本当に同僚があなたはくさいといったの?」と聞くと「皆がそういっているから間違いない」とのことです。一方、家庭で母親に「私はくさい?」と聞くと、「何よ、変なこといって」と取り合ってくれません。

 そうこうするうちに時々会社を休むようになり、業務成績も落ちるとともに、一人で部屋に閉じこもるようになりました。次第に食欲も低下し、やせてきて心配になり、とうとう肛門科を受診しましたが、大腸肛門の検査をしても病気はなく、消化器症状の治療をしていました。

 しかし、においのことは本人が深く信じ込んでいて改善しないため、精神科のカウンセリングを受けました。それでも相変わらず肛門のにおいが知られてしまうことに苦痛を覚え、仕事に集中できずに会社を退職してしまいました。外見上は病気とは思えないので余計に気の毒ですが、長期の治療が必要です。

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