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顔面播種状粟粒性狼瘡
がんめんはしゅじょうぞくりゅうせいろうそう

顔面播種状粟粒性狼瘡とは?

どんな病気か

 現在欧米では、顔面播種状粟粒性狼瘡という病名は使われず、酒皶様皮膚炎と考えられています。また出現部位により、口囲皮膚炎、眼囲皮膚炎などと呼ばれています。

原因は何か

 顔面に生じる酒皶様皮膚炎で、組織的に肉芽腫(コラム)があるため、以前は結核菌への遅延型反応と考えられましたが、現在では否定されています。

症状の現れ方

 額、眼瞼、頬、鼻側に、左右対称に大豆大までの単調な丘疹、小結節、膿疱、時に中央臍窩(くぼみ)があり、瘢痕を残します。暗赤褐色を示し、ガラス板で丘疹を圧迫すると黄色調が観察できます。

検査と診断

 乾酪壊死(チーズ=乾酪に似た黄白色で乾燥性の壊死)を伴う肉芽腫性の変化がみられます。区別すべき疾患としては、尋常性痤瘡、ステロイド酒皶、アトピー性皮膚炎脂漏性皮膚炎があります。

治療の方法

 テトラサイクリン、DDS(レクチゾール)の数カ月間の内服が有効です。慢性で、治ったあとに軽い瘢痕が残りますが、1年以内に目立たなくなります。

病気に気づいたらどうする

 皮膚科を受診します。

(執筆者:長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学教授 宇谷 厚志)

顔面播種状粟粒性狼瘡に関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、顔面播種状粟粒性狼瘡に関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

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コラム肉芽腫性炎症

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学教授 宇谷厚志

 生体のさまざまな組織反応のなかで、組織球の密な浸潤が組織学的に証明されれば、肉芽腫と診断します。おおまかに、中心に乾酪壊死(チーズ=乾酪に似た黄白色で乾燥性の壊死)を伴うものを類結核性肉芽腫、壊死のないものをサルコイド肉芽腫といいます。

 さまざまな病因により生じますが、大きく分けて感染性のものと非感染性のものとがあります。

 感染性では、結核(乾酪壊死)、ハンセン病(神経周辺の肉芽)、梅毒(形質細胞をもつ)、猫ひっかき病(大きな肉芽)、非定型抗酸菌症(プール肉芽腫症など)があげられます。ほかに免疫、全身状態などにより、真菌、細菌、ウイルスでも肉芽腫性炎症を起こすことがあります。

 非感染性肉芽腫の異物肉芽腫は、シリカ(タルク(手術手袋の粉)、スレート、レンガ、コールの成分、シリカの吸入など)、ベリリウム(全身性ベリリウム症)、ジルコニウム(デオドラント剤、腋窩に発生)で起こります。ウニによる刺傷、脂肪(アテローマ破裂による)、入れ墨によって引き起こされることもあります。

 サルコイドーシス、肉芽腫性口唇炎、環状肉芽腫、脂肪類壊死症、サルコイド反応なども非感染性肉芽腫に入ります。

顔面播種状粟粒性狼瘡に関する医師Q&A