出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
エーリキア症
えーりきあしょう
- 内科
- 診療に適した科
エーリキア症とは?
どんな感染症か
リケッチアの一種、エーリキアによる感染症で、本来はダニと動物間での感染サイクルが成り立っていますが、たまたま感染ダニがヒトを刺すと人体内にエーリキアが移行して発症します。
3つの異なるエーリキアによって、それぞれヒト顆粒球エーリキア症、ヒト単球エーリキア症、腺熱エーリキア症を起こします。現在のところ日本での発生は認められていません。
症状の現れ方
発熱、頭痛、貧血、白血球減少、血小板減少など、インフルエンザと似た症状を示します。通常は軽症ですが、免疫抑制状態にある患者さんや、治療が遅れた患者さんの場合は重篤で、時に死亡することもあります。
検査と診断
患者さんからの菌検出や血清抗体で診断しますが、特殊検査となり、一部の研究機関でのみ可能です。
治療・予防の方法
有効な抗菌薬による治療と、全身状態を改善する治療が行われます。