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乗り物酔い(動揺病)
のりものよい(どうようびょう)

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乗り物酔い(動揺病)とは?

どんな病気か

 加速度病とも呼ばれます。乗り物に乗って体が複雑な動揺(加速度)を受けた時に引き起こされる吐き気、嘔吐などの自律神経失調状態をいいます。

原因は何か

 頭に急な動きや加速度が加わると、眼から入る情報と内耳(三半規管と耳石器)の平衡感覚との間にずれが生じ、そのずれが大きくて脳内で混乱すると、吐き気などの症状になって現れると考えられています。乗り物の種類によって、船酔い、車酔い、飛行機酔い、宇宙酔いがありますが、起こる原因はみな同じです。

 発症には内耳への動揺刺激だけではなく、睡眠不足、胃腸障害、心理的要因(不安感)も内的因子として重要です。

 成長途上の10歳前後で現れることが多くなります。睡眠不足、空腹、急ブレーキ・急発進、車中の読書の4条件がそろうと、大人の多くが乗り物酔いを起こすといわれています。

症状の現れ方

 主たる症状として、吐き気、嘔吐、冷や汗、顔面蒼白、動悸、頭痛などがあります。他覚的には通常、平衡機能の異常がないのが特徴です。

治療の方法

 発症した場合には換気をよくし、衣服を楽にします。可能ならば乗り物から降ります。抗ヒスタミン薬や鎮吐薬を内服します。嘔吐を繰り返して脱水に陥った時には、点滴する必要があります。

予防対策はどうするか

①酔いを起こす乗り物に乗る前は、睡眠不足、空腹、また逆に満腹の状態を避けるようにします(前日は十分に睡眠をとる、適度な食事をとる、脂肪分の多い食事をとらない、排便する)。

②服装はゆったりとしたものにします(厚着しない、ネクタイやベルト、体を圧迫する下着は避ける)。

③乗っている間は、極力頭を動かさず、背もたれに頭をつけておくようにします(頭をグラグラ揺らさない、早めにシートを倒して横になる、呼吸は深くゆっくりとする)。

④近くのものを長時間注視していると起こりやすいので、眼をつぶっているか、遠くをぼんやりと見るようにします(遠くの景色を眺める、後ろ向きの席は避ける、読書やゲームなど下を向いての細かい作業はしない)。

⑤悪臭、高温、高い湿度なども悪影響を与えるので、できるだけ避けるようにします(窓を開けて風にあたる)。

⑥自信をもち(自己暗示)、酔うことに意識を集中しないようにします。

⑦事前に酔い止め薬(抗ヒスタミン薬)を服用します。

 乗り物酔いをしやすい人は、普段から頭や体の運動を心がけるようにします(日ごろから遊園地のブランコ、鉄棒などで複雑な加速度に慣れるよう訓練する。また、酔いを起こす乗り物に乗る時間を少しずつ増やして、耐性をつける)。

(執筆者:前栃木産業保健推進センター所長 松井 寿夫)

動揺病に関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、動揺病に関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

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