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生活習慣病の基礎知識執筆:東京慈恵会医科大学総合健診・予防医学センター教授 和田高士

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予防の基本2

食習慣

 「好きなものばかり食べる」「夜遅くに食事をする」「お酒を飲みすぎる」など食生活の乱れや偏りが問題となっています。あなたの食生活はいかがでしょうか?

 健康な体を維持して食生活を送るためには、バランスのよい食事をすることが大切です。しかし、「バランスのよい食事」といっても、どのような食事のことをいうのでしょうか、わからない方も多いと思います。

 そこで、この"バランス"をわかりやすく示すため、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかをイラストで示した「食事バランスガイド」(図11)が作られました(厚生労働省・農林水産省による)。

図11 食事バランスガイド──あなたの食事は大丈夫?図11 食事バランスガイド──あなたの食事は大丈夫?

 コマのイラストにより、1日分の食事を表現し、これらの食事のバランスが悪いと倒れてしまうことを表現しています。あなたのコマはうまく回っているでしょうか?

食事の量

 食事の適量は性別、年齢、活動量によって異なります。 食事バランスガイドのコマのイラストにある1日分の適量は、2200±200kcalを表しており、活動量が「ふつう」の成人女性、活動量が「低い」成人男性が該当します。

 さらに強い運動や労働を行っている人は、適宜調整が必要です(図12)。

図12 食事の適量チェックチャート図12 食事の適量チェックチャート

料理の種類

 食事バランスガイドでは、毎日の食事を主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つに区分し、区分ごとに「つ(SV)」という単位を用いています。また、欠かすことのできない水・お茶、菓子・嗜好飲料、運動についてもイラストで表現をしています。

(1)主食

 炭水化物などの供給源であるごはん、パン、麺、パスタなどを主材料とする料理が含まれます。

※1つ(SV)=炭水化物約40g

・料理例

1つ分=ごはん小盛り1杯/おにぎり1個/食パン4~6枚切1枚/ロールパン2個

1・5つ分=ごはん中盛り1杯

2つ分=うどん1杯/もりそば1杯/スパゲッティー1皿

(2)副菜

 ビタミン、ミネラル、食物繊維などの供給源である野菜、いも、豆類(大豆を除く)、きのこ、海藻などを主材料とする料理が含まれます。

※1つ(SV)=主材料の重量約70g

・料理例

1つ分=野菜サラダ/きゅうりとわかめの酢の物/具だくさん味噌汁/ほうれん草のお浸し/ひじきの煮物/煮豆/きのこソテー

2つ分=野菜の煮物/野菜炒め/芋の煮っころがし

(3)主菜

 蛋白質の供給源である肉、魚、卵、大豆および大豆製品などを主材料とする料理が含まれます。

※1つ(SV)=たんぱく質約6g

・料理例

1つ分=冷奴/納豆/目玉焼き一皿

2つ分=焼き魚/魚の天ぷら/まぐろとイカの刺身

3つ分=ハンバーグステーキ/豚肉のしょうが焼き/鶏肉のから揚げ

(4)牛乳・乳製品

 カルシウムの供給源である、牛乳、ヨーグルト、チーズなどが含まれます。

※1つ(SV)=カルシウム約100mg

・料理例

1つ分=牛乳コップ半分/チーズ1かけ/スライスチーズ1枚/ヨーグルト1パック

2つ分=牛乳瓶1本分

(5)果物

 ビタミンC、カリウムなどの供給源である、りんご、みかんなどの果実およびすいか、いちごなどの果実的な野菜が含まれます。

※1つ(SV)=主材料の重量約100g

・料理例

1つ分=みかん1個/りんご半分/かき1個/梨半分/ぶどう半房/桃1個

(6)菓子・嗜好飲料

 菓子・嗜好飲料は食生活のなかで楽しみとしてとらえられ、食事全体のなかで適度にとる必要があることから、イラスト上ではコマを回すためのヒモとして表現し、「楽しく適度に」というメッセージがついています。1日200kcal程度を目安にしてください。

・200kcalの目安

せんべい 3~4枚/ショートケーキ 小1個/日本酒コップ1杯(200ml)/ビール 缶1本半(500ml)/ワインコップ1杯(260ml)/焼酎(ストレート) コップ半分(100ml)

身体活動・運動

 ここでは厚生労働省作成の「健康づくりのための運動指針2006」に基づいて解説します。

 体を動かす動作には、身体活動、運動、生活活動に分類できます。

(1)身体活動

 安静にしている状態より多くのエネルギーを消費するすべての動きのことをいいます。

(2)運動

 身体活動のうち、体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施するものをいいます。

(3)生活活動

 身体活動のうち、運動以外のものをいい、職業活動上のものも含みます。

身体活動の強さと量

 身体活動の強さの単位は「メッツ」といいます。これは、安静時の何倍に相当するかを表す単位で、座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。

 身体活動の量の単位を「エクササイズ」といいます。 身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)をかけたものです(図13)。

(例) 6メッツの身体活動を30分行った場合 :6メッツ×1/2時間=3エクササイズ

図13 1エクササイズに相当する活発な身体活動図13 1エクササイズに相当する活発な身体活動

エクササイズと消費エネルギー

 1エクササイズの身体活動量に相当するエネルギー消費量は、個人の体重によって異なります。具体的には、表12の簡易換算式から算出することができます。この式から算出した体重別のエネルギー消費量を表12にまとめていますので、自分の身体活動量の目標に対応したエネルギー消費量を確認できます。

表12 1エクササイズの身体活動量に相当する体重別エネルギー消費量表12 1エクササイズの身体活動量に相当する体重別エネルギー消費量

健康づくりのための身体活動量

 活発な身体活動を行うと、消費エネルギーが増えて身体機能が活性化することにより、糖や脂質の代謝が活発となり、内臓脂肪が減少します。その結果、血糖値や脂質異常、血圧が改善し、生活習慣病の予防につながります。

 また、運動による消費エネルギーの増加や体力の向上も生活習慣病の予防に効果があるとされています。

 生活習慣病の発症を軽減するには、1週間に23エクササイズの活発な身体活動(運動・生活活動)をとり入れ、そのうち4エクササイズは活発な運動をすることが科学的に証明されています。なお、活発な身体活動とは、3メッツ以上の身体活動です(表13­-1表13­-2)。したがって、座って安静にしている状態は1メッツですが、このような3メッツ未満の弱い身体活動は目標に含みません(図14)。

表13-1 「3メッツ」以上の運動(身体活動量の目標の計算に含むもの)表13-1 「3メッツ」以上の運動(身体活動量の目標の計算に含むもの)

表13-2 「3メッツ」以上の生活活動(身体活動量の目標の計算に含むもの)表13-2 「3メッツ」以上の生活活動(身体活動量の目標の計算に含むもの)

図14 身体活動・運動・生活活動図14 身体活動・運動・生活活動

運動量は

●ステップ1 身体活動量チェック

 「身体活動量評価のためのチェックシート」(表13)を使って、身体活動量の目標(23エクササイズ)、運動量の目標(4エクササイズ)と比べて現在の身体活動量がどうなっているか、チェックしてみましょう。

表13 身体活動量評価のためのチェックシート表13 身体活動量評価のためのチェックシート

 あなたの結果は1週当たり23エクササイズの活発な身体活動を、そのうち4エクササイズは活発な運動をしていたでしょうか。

 現在の身体活動量が目標に達していない人は、まず日常生活のなかでの歩行や自転車などの生活活動を増やし、身体活動量の目標を達成することを目指しましょう。歩数計を用いて歩数を計ることは、体重を測るのと同様に、手軽にできますので、ぜひ始めてみましょう。

 目標を達成されている方は、現在の身体活動量を維持するとともに、体力の評価結果に応じた運動を行って体力の向上を目指しましょう。

 健康づくりのための身体活動量の目標である週23エクササイズの身体活動を歩数に換算すると、1日当たりおよそ8000~1万歩くらい(1週間で5万6000~7万歩くらい)となります。

 運動量の目標を設定し、運動を実施するにあたっては、現在の運動習慣と体力に応じた目標を設定することが重要です。運動習慣のない方は、週に2エクササイズから始め、慣れてきたら4エクササイズを目標に少しずつ運動量を増加させましょう。すでに運動を週に4エクササイズ以上実施している方は、10エクササイズを目標に運動量を増やすようにしましょう。

 また、運動を行うにあたっては、ステップ2の体力の評価結果より得られた体力の状況に応じて、自分の目的とする体力を安全かつ効果的に向上させるための運動を行うことが有効です。

 健康づくりに有用な、1週当たり4エクササイズの運動、これは速歩なら約60分、テニスなら約35分に相当します。

●ステップ2 体力チェック

体力(持久力と筋力)が自分の性・年代に対応する目標に達しているかチェックしてみましょう。

1. 持久力の評価

持久力についてはその代表的な項目である全身持久力の評価方法について取り上げます。

(1) 3分間「ややきつい」と自分の感じる速さで歩き、その距離を測定します。

(2) 測定した距離(m)から、表14であなたの持久力について評価してみましょう。

表14 性・年代別の歩行距離表14 性・年代別の歩行距離

(3) 測定した距離(m)が、あなたの性・年代に対応する距離以上の場合は、あなたの現在の持久力は、生活習慣病予防のために目標となる持久力にほぼ達しています。

(4) 一方、測定した距離(m)があなたの性・年代に対応する距離未満の場合は、目標となる持久力に達していません。

2. 筋力の評価

筋力については、とくに下肢の筋力が加齢による影響を受けることから、ここでは下肢の筋力を調べます。

(1) 図15に示す椅子の座り立ちを10回行い、ストップウォッチで時間を測定します。

図15 筋力評価の方法図15 筋力評価の方法

(2) 測定した時間(秒)から、表15で自分の筋力を評価しましょう。座る姿勢にもどした時にお尻が椅子につかない場合や、膝が完全に伸びていない場合は回数に数えません。

表15 性・年代別の時間(秒)表15 性・年代別の時間(秒)

(3) 測定した時間(秒)の結果が、表15のあなたの性・年代に対応する「普通」または「速い」に該当する場合は、あなたの現在の筋力は、生活習慣病予防のために目標となる筋力にほぼ達しています。

(4) 一方、「遅い」に該当する場合は目標となる筋力に達していません。

 持久力を向上させるためには、速歩、ジョギング、自転車、エアロビクス、水中運動、水泳、球技、ダンスなどが、持久力を高めるために適した運動です。これから運動を始める方には、手軽な速歩がおすすめです。

 持久力を向上させるためには、「きつい」と感じるような強い運動を無理にする必要はありません。自分が「ややきつい」と感じる強さで運動することで、安全に持久力を向上させることができます。「速歩」を例に「ややきつい」という運動の強さを説明すると、次のようになります。

・いつも歩いているより速い

・ちょっと息が弾むが、笑顔が保てる

・長時間運動が続けられるか少し不安に感じる

・5分程度で汗ばんでくる

・10分程度運動すると、すねに軽い筋肉痛を感じる

 これから運動を始める方は、「かなり楽である」と感じる強さから始め、少しずつ強さを増して、「ややきつい」強さでの運動を目指しましょう。

 運動量は、週4エクササイズを目指しましょう。

 自宅でできる筋力を向上させる筋力トレーニングとしては、図16のような方法があります。それぞれの動作を、正しい姿勢で、反動をつけずにゆっくりと、呼吸を止めずに、鍛えている筋肉を意識しながら行いましょう。

図16 自宅でできる筋力トレーニングの例図16 自宅でできる筋力トレーニングの例

 筋力の評価の結果に応じた量のトレーニングを目指しましょう。

・「遅い」→①~③の各種目10回×1セットを週5~7回

・「普通」→①~③の各種目10回×2セットを週5~7回

・「速い」→①~③の各種目10回×3セットを週5~7回

*筋力に自信のない方は、最大2セットとしましょう。

喫煙

 喫煙はなかなかやめることができません。それは、喫煙がニコチン依存症という精神疾患の一種だからです。アヘン、大麻、コカインと並んで、たばこの依存症は「精神および行動の障害」という疾病分類に入っています。

 常習喫煙者が禁煙すると、たばこへの渇望、短気、集中困難、不安、落ち着きのなさ、空腹などのニコチン離脱症状が現れます。多くの喫煙者が、たばこをやめたいと思っていてもやめられない大きな理由は、このニコチン依存症のためなのです。

 「最近、健康のためにたばこの本数を減らしているんだ」とはよく聞く言葉です。確かに、何も考えずに好きなだけスパスパふかすよりは、心がけとしてはいいでしょう。しかし、本数を減らした場合、たばこをこれまでより深く吸う、あるいは根元まで吸うことが知られています。また、本数を減らしたところで、有害物質を体に取り込んでいることに変わりありません。

禁煙できない理由

 喫煙者の過半数は、喫煙あるいは節煙したいと思っているという報告があります。しかし、実際には「どうせ自分には禁煙なんてできない」と最初からあきらめてしまったり、やめた時に感じる不安感、喪失感を恐れて禁煙に踏み切れない人も多いようです。また、本当はやめたいけれど、他人からいわれてやめるのはいやだというのも正直な気持ちでしょう。

 これは別に、意志が特別弱いとか、プライドが高すぎるという問題ではありません。「禁煙の目的を明確にしていない」から、本気で禁煙に取り組むことができないのです。

 禁煙に取り組む意志を強くするには、何よりも、たばこに関する正しい知識を身につけ、喫煙の害がいかに大きいかを知ると同時に、禁煙によって何を得るかに目を向けることが大切です。

 また、たばこをやめる過程で意外にも大きな障害になるのが、スモーカー仲間の誘惑です。「たばこをやめるとかえってストレスになる」とか、「おれの祖父は80歳までたばこを吸っていたが元気だった」などの誘い言葉にのって、ついついたばこに手を伸ばしてしまう人も多いようです。こんな誘惑に負けないためにも、強い動機をもって禁煙に臨むことが、成功への近道といえるでしょう。

ニコチン依存状態を知る

 たばこ(ニコチン)に対して、どのくらい依存しているかを手軽に評価できる方法として、ファガストロームのニコチン依存度テスト(表16)があります。依存度が高いほど自力での禁煙は難しくなります。

表16 ニコチン依存度テスト表16 ニコチン依存度テスト

禁煙後の効果

 禁煙することで、その病気にかかる危険性がどの程度低下するか(表17)を知っておくことは、禁煙を実行するうえで重要です。挫折しそうになったら思い出すようにしてください。

表17 禁煙による効果表17 禁煙による効果

禁煙を始める前に行うこと

 第1に、禁煙にあたっては、それまでの喫煙する時の状況や時間などを喫煙日記として書いておきます。これにより、自分がいつ、どのような状態でたばこを吸うのかがわかります。

 第2に、なぜ喫煙をやめるのかを紙に書いて、いつでも再確認できるようにしておきます。動機が明確でないと、禁煙の目的を忘れて、再びたばこを吸い始めることになります。

 第3は、禁煙によるメリットを紙に書いて、いつでも再確認できるようにします。禁煙によって享受できるメリットを確認することで、禁煙の意志を強固なものにします。

 第4は、禁煙当初、ニコチン切れによる離脱症状が現れることを知っておきます。離脱症状には、たまらなく吸いたい、不安、怒りっぽい、だるい、口が乾く、頭がボーッとするなどです。このような症状が現れることを事前に知っておくことで、不安は軽減されます。

禁煙方法

 たばこを一気にやめる断煙法と、少しずつ減らす節煙法があります。どちらが適しているかは個人差があります。節煙法では、まず1日10本以下になるように減らしていき、そこから一気に断煙します。どうしてもできない場合は、さらに少しずつ減らしていきます。

禁煙補助剤

 ニコチン置換療法とは、喫煙習慣をニコチン依存ととらえ、ニコチン依存を段階的に改善しながら、禁煙に導く補助的な療法です。禁煙補助剤は、ニコチンを薬剤の形で補給し、離脱症状を和らげ、ニコチン補給量を漸減させながら、ニコチン依存状態から離脱させようというものです。

 禁煙はあくまで本人の意志によって達成されるもので、ニコチン置換療法はそれを助ける「補助」と位置づけられます。したがって、禁煙達成のためには、禁煙したい気持ちと十分な動機が大前提であり、禁煙補助剤だけでは成功しません。

●ニコチンガム

 ニコチン含有ガム製剤が薬局でも購入できます。ニコチンガムを用いた治療法は、禁煙を容易にするニコチン置換療法のひとつであり、ニコチンガムからニコチンを供給する方法です。

 ニコチンガム1個には、2mgのニコチンが含まれ、30分かけて徐々に口腔粘膜から吸収され、たばこを1本吸った時の約半分の血中ニコチン濃度が得られます。たばこを吸いたくなったら、1個をゆっくりと約30分口の中に入れます。通常、1日6~12個から始め、1日の使用量を徐々に減らしていきます。1日1~2個となった段階で終了します。

●ニコチンパッチ

 ニコチンパッチは、ニコチンを含んでいるパッチを皮膚に貼付し、皮膚からニコチンを体内に吸収させるものです。皮膚吸収のため、ニコチンガムに比べ遅効性であり、また、たばこを吸った気分は得られません。

 パッチには含有量によって3種類の異なる大きさ(用量)があり、禁煙を開始して1~6カ月間は大きなシールを使います。その後、少量のパッチに替えていき、最後に離脱します。

飲酒

お酒の効用

 お酒は上手に飲むと、アルコール自体の効用により、健康にプラスになるといった研究報告が各方面でなされています。たとえば、適度の飲酒が血中の善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増加させて動脈硬化を防ぐことや、血液の凝固作用を抑制することが報告されています。そのほかにも、適度の飲酒の効果には以下のものがあります。

(1)食欲の増進

 アルコールの刺激で胃液の分泌が盛んになり、消化を助けるため、食欲が増進します。

(2)ストレスの解消

 ほろ酔い程度の飲酒は、日ごろ、私たちの欲求行動を抑制している理性のはたらきを適当にゆるめてくれます。このため、精神的な緊張から開放され、心がのびのびとして、ストレスの解消につながります。

(3)発想の転換

 時には、発想の転換も重要です。ほどよいお酒で新しい考えがひらめいたり、発想を変えることができた経験は多くの人がもっています。

(4)疲労回復

 アルコールには、体のすみずみの血管を拡張して、血液の流れを盛んにするはたらきがあり、体内にたまった疲労の元になる老廃物を洗い流してくれます。

適切な飲酒量

 適切な飲酒量とは、お酒に含まれているエタノール(アルコール)量でいうと、1日20gです。お酒の種類によってエタノール濃度は異なるので、お酒そのものの適量はそれぞれの種類で計算しなくてはなりません。

 日本酒の場合、1合は180ml、アルコール度数は約15%です。エタノールの比重は0・8ですから、1合中のエタノール量は180×0・15×0・8となり、おおよそ22gになります(表18)。同様に計算すると、ウイスキーはダブル(60ml)で約21g、ビール中びん(500ml)で20gです。つまり1日の適量は、日本酒なら1合、ウイスキーならダブル1杯、ビールなら中びん1本となります。

表18 酒に含まれるエタノール量表18 酒に含まれるエタノール量

 (社)アルコール健康医学協会が、過剰な飲酒による障害を防ぎ、お酒の効用を生かして健康で楽しく飲酒できるような方法として「適正飲酒10カ条」を提案しています(表19)。

表19 適正飲酒10カ条表19 適正飲酒10カ条