なかなか治らない難治性じんましんとは?

監修:
広島大学病院 皮膚科 教授
秀 道広先生

“たかがじんましん、大げさにできない”とじんましんをひとくくりにしていませんか?じんましんには様々なタイプがあり、例えば慢性じんましんの中でも、抗ヒスタミン薬等で治療しているにもかかわらず、なかなか症状が治まらなくて、QOLが低い(生活に影響が出ている)方は、 『難治性じんましん』かもしれません。
とはいえ、難治性じんましんだからと言って、諦める必要はありません。自分に合った治療で治癒を目指せる可能性があるので、まずはご自身の『じんましんのタイプ』を把握し、医師と相談しながら自分に合った治療をみつけましょう。

POINT

  • 1

    『じんましんのタイプ』は人それぞれ。治癒を目指して自分に合った治療をみつけよう!

  • 2

    なかなか良くならない場合は『難治性じんましん』の可能性あり。

  • 3

    『難治性じんましん』では治療ステップアップが必要かも。

  • 4

    自分に合った治療のために、じんましんのコントロール状況を点数化できる簡単チェック「UCT」を活用して、医師に相談を!

じんましんのタイプと治療

じんましんには、特発性刺激誘発型の2つのタイプがあります。
じんましんの治療では、最終的には無治療で症状が現れない状態(治癒)を目指します。そのために、個々のタイプに合わせた治療を行い、症状のコントロール状況をみながら、必要に応じて治療のステップアップを検討していきます。患者さん一人一人に合った治療をみつけて行くことが大事です。

※皮疹:皮膚の赤みや腫れ

治療ステップアップのめやす

抗ヒスタミン薬の使いかたを工夫してもなお症状がコントロールできないじんましん(難治性じんましん等)の場合は、治療のステップアップを検討します。他の治療薬を追加するかどうかは、症状の程度、治療薬の効果や副作用、経済的負担などのバランスを踏まえて判断されます(下表)。
じんましんが治癒に至るまでの期間は、個人差が大きいです。あきらめずに治療していきましょう。

秀道広ほか:日皮会誌. 128(12),2503,2018 ©日本皮膚科学会

あなたのじんましん、治療のステップアップが必要?

あなたのじんましんの症状がコントロールできているかどうかを知るために、じんましんコントロールテスト(UCT;Urticaria Control Test)を受けてみましょう。
UCTは、たった4つの質問に答えるだけで、コントロール状況を点数化できるので、受診の際にあなたのじんましんの症状や困りごとを上手に伝えることができます。この結果を先生に伝えて、自分に合った治療について相談してみましょう。

じんましんコントロールテストじんましんコントロールテスト
提供 ノバルティスファーマ株式会社
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