改めて知っておきたい“新型コロナウイルス感染症”について

 新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)が世界に蔓延してから、感染対策や生活様式の変更など、私たちにはこのウイルスに対して様々な対応をとることが求められてきました。そして、今もなお変異し続けている新型コロナウイルスに対して、こうした対応は今後も必要であると考えられます。
 ここでは、新型コロナについて改めて知っておきたい情報として、ファイザー株式会社が提供するWebサイト『新型コロナを学ぶ』から特にお伝えしたい内容を抜粋して紹介します。新型コロナに対する情報を整理するために、ぜひご活用ください。

もっと詳しく新型コロナウイルスについて知りたい方へ 新型コロナを学ぶ

重症化や後遺症に要注意

 現在、新型コロナの症状で多いのは、鼻水や鼻づまり、のどの痛みなど、インフルエンザと同じような症状だと言われています。しかし、インフルエンザと同じような症状だとしても、新型コロナでは一部の人で重症化する可能性があると指摘されています1)

 新型コロナの重症化リスクは、年齢が高い方や基礎疾患がある方などで高くなることが分かっています(図1)。また、基礎疾患がある方は、新型コロナによって基礎疾患自体が悪化することもあるため、注意が必要です。

図1 30代と比較した新型コロナの重症化リスク
0〜10歳:0.5倍、10代:0.2倍、20代:0.3倍、30代:1倍、40代:4倍、50代:10倍、60代:25倍、70代:47倍、80代:71倍、90歳〜:78倍。重症化しやすい基礎疾患・生活習慣:慢性腎臓病、閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満(BMI 30以上)、喫煙、妊婦(妊娠後半期)etc...

※「重症化率」は、新型コロナウイルス感染症と診断された症例(無症状を含む)のうち、集中治療室での治療や人工呼吸器等による治療を行った症例または死亡した症例の割合。

厚生労働省:(2022年5月版)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識
(https://corona.go.jp/proposal/pdf/chishiki_20220516.pdf) (2023年5月31日閲覧)より作成

 さらに、新型コロナでは、発症してから1年後でも約30%の方が何らかの後遺症を抱えているというデータがあります2)。そして、東京都の後遺症相談窓口には、20~30代の若い世代の方や、新型コロナの症状が軽度だった方からも後遺症の相談が寄せられています3)

  • 1)厚生労働省:新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き 第10.1版
  • 2)厚生労働省:厚生労働科学特別研究事業.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の長期合併症の実態把握と病態生理解明に向けた基盤研究.令和3年度 総括研究年度終了報告書. 研究代表者 福永興壱. 令和4(2022)年4月
  • 3)東京都:(第88回)新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料(令和4年5月26日)資料12(https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1021348/1021633.html) (2024年4月16日閲覧)

新型コロナに対して、私たちができること

 新型コロナウイルスは、今も変異を続けています。それに伴い、今後もウイルスの性質(感染力や病原性)が変化していく可能性があるため、引き続き警戒をしていく必要があります(図24,5)

図2 新型コロナウイルスの変異(イメージ)
遺伝情報(RNA→コピーミス→多くは変異しても性質は変わらない→コピーミス→まれに変異によって性質が変わる可能性がある)
  • 4)神谷 茂 監修:標準微生物学 第14版, 医学書院, p355~367.
  • 5)国立感染症研究所:SARS-CoV-2変異株について(https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10745-cepr-topics.html)(2024年4月16日閲覧)

 変異し続ける新型コロナウイルスに対して、私たちには何ができるのでしょうか。図3では、私たちができる基本的な感染対策をお示ししています。今では感染対策は個人の判断に任されるようになりましたが、その場に応じたマスクの着用や、咳エチケットの実施、手洗いを行うなど、基本的な感染対策を続けていきましょう。

 また、新型コロナに対しては、ワクチン接種を行うという選択肢もあります。ワクチンは、重症化リスクが高い方だけのものではありません。ご自身や周りの大切な人を守るためにも、基本的な感染症対策と併せてワクチン接種を検討してみてはいかがでしょうか。  

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図3 私たちができる基本的な感染対策
体調不安や症状があるときは無理せず自宅療養か受診する/その場に応じたマスクの着用や咳エチケットの実施/換気、密集・密接・密閉(3密)回避を奨励/手洗いを日常の生活習慣に取り入れる/適度な運動、食事などの健やかな生活習慣を

厚生労働省:第118回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和5年3月8日)資料3-9
(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001069238.pdf)(2023年5月31日閲覧)より作成

新型コロナが疑われる場合は

 現在、新型コロナに対しては治療薬がありますが、重症化リスクの有無によって適切な対処法は異なります。そのため、その人に合った適切な治療を行うためにも、まずは検査を行い、新型コロナかどうかを判断することが大切となります。特に高齢者や基礎疾患のある方など、重症化リスクが高い方は早めに医療機関を受診することを検討してください。また、ご自身やご家族などに新型コロナに感染したと疑われるような症状が出た場合は、できるだけ感染をひろげないための行動を心がけましょう。

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CMT46O006A 2024年8月作成
ファイザー株式会社作成