ドセタキセル点滴静注80mg/4mL「ヤクルト」の基本情報

作用と効果

がん細胞の細胞分裂を阻害して、がん細胞の増殖を抑えます。
通常、乳がん、非小細胞肺がん、胃がん、頭頸部がん、卵巣がん、食道がん、子宮体がん、前立腺がんの治療に用いられます。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。骨髄抑制、間質性肺炎または肺線維症、肝障害、腎障害、浮腫がある。感染症にかかっている。

妊娠または授乳中、妊娠している可能性がある

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

乳がん、非小細胞肺がん、胃がん、頭頸部がん、卵巣がん、食道がん、子宮体がん：通常、1日1回、1時間以上かけて3～4週間間隔で静脈内に点滴注射します。
前立腺がん：通常、1日1回、1時間以上かけて3週間間隔で静脈内に点滴注射します。

副作用

主な副作用として、食欲不振、吐き気・嘔吐、下痢、口内炎、アレルギー、発赤、かゆみ、潮紅、脱毛、しびれ感、全身けん怠感、発熱、浮腫などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・貧血症状、発熱、出血傾向 [骨髄抑制]

・顔面蒼白、冷汗、呼吸困難 [ショック症状・アナフィラキシー]

・皮膚や結膜などが黄色くなる、全身けん怠感、食欲不振 [黄疸、肝不全、肝機能障害]

・尿量減少、むくみ、頭痛 [急性腎障害]

・発熱、から咳、呼吸困難 [間質性肺炎、肺線維症]

・呼吸困難、全身のむくみ [心不全]

・動悸や息切れ、貧血症状、出血傾向 [播種性血管内凝固症候群]

・激しい腹痛、吐き気、下血 [腸管穿孔、胃腸出血、虚血性大腸炎、大腸炎]

・排便の停止、腹痛、腹部膨満感 [イレウス]

・突然起きる激しい呼吸困難、チアノーゼ（皮膚や粘膜が青紫色になる） [急性呼吸促迫症候群]

・激しい上腹部の痛み、腰背部の痛み、食欲の低下 [急性膵炎]

・発熱、広い範囲の紅斑・水疱、痛みを伴う口腔粘膜などの発疹 [皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症、多形紅斑]

・体動時の動悸、呼吸困難、むくみ [心タンポナーデ、肺水腫、浮腫・体液貯留]

・急激な前胸部の圧迫感、局所の痛み、圧痛 [心筋梗塞、静脈血栓塞栓症]

・かぜのような症状、発熱、嘔吐 [感染症]

・全身けん怠感、頻尿、のどの渇き [抗利尿ホルモン不適合分泌症候群]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。