痛みのひどさはレントゲン写真を見ればわかる?
[ニュース・トピックス] 2014年4月18日 [金]
レントゲン写真とVASで調査
骨折や肺の病気など、さまざまな疾患の検査に使われるレントゲン写真。皆さんも経験があるのでは? このレントゲン写真を使うことで肩こりが“みえる”かどうかを調べる調査が行われました。
この調査を行ったのは、弘前大学の熊谷玄太郎氏らの研究グループ。岩手県弘前市岩木地区の住民を対象にした、「岩木健康増進プロジェクト」の「プロジェクト健診」の一部として調査を実施しました。地域住民の男女762名に対し、頸椎のレントゲン写真で首の骨の並びや変形の度合いを調べるとともに、痛みを測る指標の1つである視覚的アナログスケール(VAS)を用いて、健診当日と過去1年以内に起こった首、肩の痛みのひどさを判断しました。
首の痛みでは関連性が認められる結果に
その結果、健診当日に肩こりを患っていた人は、女性の方が多く、過去1年以内の首のVAS数値も女性の方が高かったといいます。また、健診当日の首と肩のVAS数値、過去1年以内の肩のVAS数値は、男女間で差は見られなかったそうです。
首の骨の並び方と首のVAS数値では、男女ともに関連性は見られなかった一方で、女性は健診当日と過去1年以内のどちらでも、レントゲン写真で調べた首の変形数値と首のVAS数値との間に有意な関連が認められたといいます。
これまで、レントゲン写真による検査と首の症状については、さまざまな議論が続いていました。今回の研究で、今後、患者さんの症状をいち早く診断できるようになるといいですね。(QLife痛み編集部)