日本整形外科学会「痛み・しびれの実態調査」の結果を発表

[ニュース・トピックス] 2014年9月22日 [月]

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44%の方々は痛み・しびれの症状に悩まされている

日本整形外科学会副理事長
東海大学医学部外科学系整形外科学教授
持田讓治先生

 日本整形外科学会が行った「痛み・しびれの実態調査」の結果が9月11日、都内で行われた日本整形外科学会 平成26年度記者説明会で発表されました。この調査は今年8月13~15日にインターネット調査で行われ、からだに痛み・しびれがある成人男女1,030人が回答しました。
 まず、症状が現れる頻度について、毎日と答えた人が44%、週に4~5回と答えた人が13.9%と、半数以上の人たちが2日に1回以上は痛みやしびれに悩まされていることがわかりました。つづいて症状が続いている期間については、1年以上と答えた人が56.6%と、長期間にわたり、症状と付き合っている人が多いことがわかりました。

病院に通っている人はわずか1割ほど・・・

 では、こうした痛みやしびれに対して、どのように対処しているのでしょうか。「上肢(手や腕)に痛みやしびれがある人」に、どのように対処しているのかを訪ねたところ、マッサージや整体、カイロプラクティックなど民間療法で対処している人が16.4%だったのに対して、病院(クリニック・診療所を含む)に通院していると答えた人は、わずか11.9%。9割近い人々は、医療機関にかからず、自己判断による対処で済ませていることがわかりました。
 今回の調査を監修した、日本整形外科学会副理事長で東海大学医学部外科学系整形外科学教授の持田讓治先生は「今回の調査で、病院へ行くほどの症状なのかわからない人がおよそ4割、対処として何をしたらいいのかわからない人もおよそ4割と、病院受診の基準や適切な対処方法が十分に知られていないことがわかりました」と語りました。また、「的確な治療方針が決まれば、7割の患者さんは状態が良くなると言われています。病理病態を理解した医師による診断に基づいた治療を行うことが大切ではないでしょうか」とし、医療機関を受診することの重要性を示しました。(QLife痛み編集部)

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