職業性腰痛の総医療費が増え続けている

[ニュース・トピックス] 2013年9月26日 [木]

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アメリカ以外ではあまり研究されていなかったテーマ

(この画像はイメージです)

 一般に「職業性腰痛」と呼ばれる腰痛があります。「モノの上げ下げが多い」「人の移動や介助を行う」「座り姿勢」「運転時間が長い」「暑い労働環境」「狭い作業空間」などで腰痛が発生するケースを指します。例えば、運輸交通業において発生する業務上疾病のうち、約9割を腰痛が占める、というデータもあります(厚生労働省 平成24年業務上疾病発生状況等調査結果)。「職業性腰痛」は経済活動の中心にある労働者にとって深刻な健康問題でありながら、その経済的負担に関する研究はアメリカを除き、殆どおこなわれていないのが現状です。

821億円が職業性腰痛の医療費に使われている

 このほど、順天堂大学の伊藤弘明氏らが、日本国内における職業性腰痛の直接医療費を算出。2011年度の総額が821億円にもなることを明らかにしました。内訳は入院患者が約265億円、外来患者が約556億円でした。また、職業性腰痛の総医療費は2002年、2005年、2008年のデータと比較しても増加の一途をたどっていることが分かりました。職業性腰痛の医療費増加は、日本にとってかなりの経済的な負担が増えることでもあり、早急な対策が求められます。(QLife痛み編集部)

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