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[がん患者と家族が語る「闘病の悩みと解決法」] 2010/09/16[木]

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 「男の2人に1人、女の3人に1人」ががんにかかると言われる時代。がんは身近な病気です。では実際にがんになると、どんな悩みを持つものでしょうか。告知を受けた直後と治療が進んだ後とでは、悩みの中身は変わってくるものでしょうか。
 QLifeでは、がん患者さんや家族などを対象に有効回答8218人の大規模アンケート調査を行いました。その結果を3回に分けて紹介します。
 最終回は、家族にがん経験ない人の「心の備え」についてです。

 調査結果によると、患者さんが悩んでいる状態を「家族」はおおむね把握していた(参照:がん患者さん「家族」の「患者の悩み理解」と「家族ならではの悩み」のに対して、「近親経験者」※1と「未経験者」※2の想像は、いずれも「患者」本人の実態に比べ1.5倍くらい内容が多岐に渡りました。すなわち、悩みの想像においては「家族か否か」で一線が引かれることがわかりました。
 もし自分ががんになっても、誰にも相談をしないと予想する人が2割程度いました。男性の少なくとも20%が、「誰かに相談するつもりだったが、いざ自分ががんと診断されたら、誰にも相談できない/しない」ことになる可能性があり、その可能性は年代が上の方が高い傾向にあります。また、自身が生涯のうちがんにかかる確率は、全体平均値で「40%」でした。分布上は「50%」と考える人が突出して多くなりましたが、50%を超える確率と積極的な覚悟をする人は、「近親経験者」で2割、「未経験者」で1割とわずかでした。なお平均値は、年代が高いほど、むしろ予想確率が下がるという意外な傾向(年をとるほど楽観的になる)を示しました。

※1: 近親経験者=家族が「がん患者」になった経験はないが、ごく身近な知人友人に「がん患者」がいる、もしくはいた経験がある人
※2:未経験者=自身でも周囲にも、「がん患者」になった経験が一切ない人

1:悩みの想像

近親経験者と未経験者を対象に、「がん患者になった時の悩み」を予想できるものか否かを確認した。「患者本人」「患者の家族」に対して実施した質問(以下)と同じ選択肢から答えてもらった。

1:診断・治療 (治療法選択、手術や検査への不安など) 診療に関わること
2:医療者との関係 (医師や看護師とのコミュニケーションなど)
3:症状・副作用・後遺症 (症状や副作用、後遺症などの身体的苦痛)
4:不安など心の問題 (将来不安、死の意識、動揺・絶望感、抑うつなど) 診療に関わらないこと
5:生き方・生きがい・価値観 (人生観、外見変化ストレス、自分らしさ変化など)
6:就労・経済的負担 (医療費、収入減、仕事への影響、蓄えなど)
7:家族・周囲の人との関係 (周囲の反応、孤立感、家族との関係変化など)
8:その他 (その他)  

その結果、男性より女性の方が「予想する悩み」の内容が多岐にわたることがわかった。また、ほぼ全種類の悩み項目において、年齢が若い方が選択率が高い傾向にある。これらは、近親経験者でも未経験者でも同じ傾向であった。

【近親経験者】(クリックで拡大します)
【未経験者】(クリックで拡大します)

2:想像される最大の悩み

前問と同一選択肢から、「最大の悩み」を予想してもらった。
「近親経験者」「未経験者」でも、ほとんどの人が「診療に関わらない内容」(選択肢4~7)で、自分は一番悩むだろうと予想し、「診療に関わる内容」(選択肢1~3)という予想は26%に過ぎなかった。「不安など心の問題」と「就労・経済的負担」の二つが、ほぼどのセグメントでも“2大悩み”であるが、特に「未経験者」では「就労・経済的負担」を最も心配する人が男性37%・女性27%と、他を引き離しての最多である。

【近親経験者】(クリックで拡大します)
【未経験者】(クリックで拡大します)

3:悩みの相談相手の想定


(クリックで拡大します)

悩みの相談相手がどの程度想定できているかを、確認した。
女性の方が男性よりも、また若い人ほど、「充分に相談できる相手」が思い当る傾向にある。悩みが具体的に顕在していない段階であるが、「誰にも相談しない」と回答する人が2割程度いた。
その理由を聞いたところ、「周囲に気苦労・負担・心配をかけたくない」が圧倒的に多く、次いで「相談しても解決しない」「どうせ死ぬ/先は長くない」とする人が多かった。

誰にも相談しない理由(例)

  • 叔父や親戚などで見てきているが、結局は医師任せ、周りは判断出来ない。私は脳梗塞系なので自分で対処しながら医師にかかっているが、家族には「もし癌になったら告知して欲しい、自分で決める。アルツハイマーの時は即入院を…」と遺言している。子供たちだけでは対処できないと思っている。(60歳代・女性)
  • 日常の生活に手一杯で、それ以上の負担を掛けたくない。身体の癌には掛かっていないが、生きる事全体を見た場合、既に相当重篤な癌に掛かっていると見る事も出来、今更、身体的癌が見付ってもされに対処して行く価値が残っているか?精神的生命力が割り振れるか甚だ危うい!(60歳代・男性)
  • 人に心配や迷惑をかけることが自分にとっては一番のストレスになるため。がんの告知を受けても自分以外の誰にも知られたくないです。もし自分に子供など守るべき家族がいるなら見解は変わってくると思いますが、いまの段階では独身ですし。(20歳代・女性)

4:がんになる確率の予想

「がん患者」でも「がん患者の家族」でもない人が、「がんに対する当事者意識がどの程度あるのか」を、確認するために、10%刻みで罹患確率予想をしてもらった。
自身の生涯罹患確率では、50%との回答が突出して多い。最近、「2人に1人はがんにかかる」と言われることが多くなっているためだろうか。ただし50%を超えて積極的に覚悟をする人は少ないために、全体の単純積算(罹患確率x回答者割合の合計)はあまり高くならず、「近親経験者」で「43%確率」、「未経験者」で「37%確率」、全体平均値では「40%確率」という結果になった。
興味深いのは、年代が高まるほど予想確率が低くなることだ。年代が高まるにつれ、周囲の人が罹患する経験は増えるはずだが、確率予想では逆に楽観的傾向を示した。
一方、自身の「5年内」罹患予想は、同様の単純積算でそれぞれ「21%確率」「17%確率」であった。一方、家族の「5年内」罹患は、自身の確率のちょうど5ポイント増しにあたる、「26%確率」「22%確率」であった。

【近親経験者】(クリックで拡大します)
【未経験者】(クリックで拡大します)

がんがわかるWEB大賞 開催中

ノミネート期間:2010年9月9日~9月23日 
■投票期間: 2010年10月1日~10月30日
■開催ページ: https://www.qlife.jp/award/
■主催: QLife

記事一覧:がんの悩み「患者本人/患者家族/近親経験者/未経験者」比較調査

  1. がん患者さん「本人」の闘病段階別「悩み内容」「悩み方」
  2. がん患者さん「家族」の「患者の悩み理解」と「家族ならではの悩み」
  3. 「家族にがん経験ない人」層の心の備え «

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