[サプリメントコラム] 2008/07/02[水]

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hokenn_uso_100.jpg一般的には年齢が上がれば、様々な慢性疾患を抱える。そういうケースでは殆ど保険には加入できない。その辺りのニーズを取り込んで「誰でも医師の審査無しで入れる」といううたい文句の保険が人気のようだ。

医療保険ではないという事実

年配の俳優が「50歳から入れます」「医者の審査もありません」「月々僅かな金額で・・」「掛け捨てではありません・・」というCMだ。大量にCMしているので、恐らく殆どの方は見た事があるだろう。こんな夢のような保険あるのだろうか? もちろんカラクリはある。ではそのカラクリを説明しよう。

この某外資系保険会社の商品。もちろん騙されるなと言っても虚偽の商品ではない。ただ、印象だけで判断すると、思わぬトラブルが待っている。この商品、実は「長期保障傷害保険」という種類の保険なのだ。つまり損害保険であって医療保険ではない。

「満50から80歳まで入れます!」
 →損害保険ですから普通に入れます。

「医師の審査は不要!」
 →損害保険ですから当然医師の審査なんていりませんよね。

「お葬式の費用を保障!」
 →CMでは1.5秒ほど小さく“保険金額を限度に実費保障”と出ます。保障=全額ではない。

「ケガの治療費最高100万円!」
 →損害保険なので、当然“病気の治療費は出ません”

「賠償責任保障は最高5000万円!」
 →損害保険なのでまぁ妥当でしょう。

「年齢に関係なく月々○○○○円!」
 →損害保険なのでまぁ妥当でしょう。

「掛け捨てではありません!」
 →損害保険では良くあるパターンですよね。

こうして宣伝コピーを並べてみるとよく分かるだろう、「50歳から入れる」、「医師の審査が無い」、という件で通常の医療保険と対比させる事で、医療保険に入れない人も入れると優位性をアピールしつつ、実にうまく、夢のような医療保険という印象を持たせることに成功している。

「お葬式の費用・・」のくだりも、保障範囲の実費と断り書きがあるが、CMでは僅か1秒足らずの表示しかない、当然判読できるものではないし、内容を正しく理解できる人は、専門家でもない限り難しいだろう。
そして次の「ケガの治療費・・・」のくだりは100万円という金額の部分を強調することで、「ケガ」という部分の印象を薄め、前段の医療保険っぽさを、さらに補強しつつ、治療費なのだから病気も出るだろうと言う思い込みを誘う事にも成功している。

おいしい商品には必ずカラクリがある

最初から「損害保険」と分かっていて、改めてCMを見ると、別段珍しい保険ではないことが分かる。それだけ巧妙に印象操作されているのが分かるだろうか?、もちろんWebページを見れば、病気での治療には保険金が出ないことは書いてある。だが、50歳から80歳の中高年層を相手にする商品でWebページに書いてあるからというのは、きちんと説明した事になるだろうか?、印象操作された心理状態で、資料を見たからといって、きちんと損害保険と理解して加入している人がどの程度いるのか非常に疑わしい。

「資料にも書いてありますし、ホームページにも記載してあります。CMでも病気の治療で保険が降りるという案内はしておりません」

保険請求したら、こんな回答が返ってきて、唖然としながら、泣き寝入り・・・という事が実は全国で起きているのではないか?

もちろん、分かってて入るなら構わない。だが、うまい話には、必ず裏があると考えて、こうしたレトリックに惑わされず我々も賢くならないといけない。大手だから、有名人が薦めているから、ブランドがあるからといって、易々と信用してはならない。今の時代、企業はそういう消費者の心理に土足で踏み込んでくるものなのだ。

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