[医療とお金] 2018/01/19[金]

いいね!つぶやくはてなブックマークGooglePlus

その1・定期か終身か。「保障期間」で選ぶ

ファイナンシャルプランナー(FP)が「医療とお金」を解説する連載の2回目は、医療保険の選び方の“コツ”について。

日本の保険会社の多くは医療保険を提供しています。その中でどの保険を選ぶべきなのか、選ぶのが難しいですよね。選び方のポイントの1つが「保障期間」です。医療保険に限らず、保険商品には、保障期間が定まっている「定期保険」と、一生涯保障が続く「終身保険」があります。

feature_moneylife_1801_01
feature_moneylife_1801_01

定期保険は、保障の期間が定まっていますが、支払う保険料の総額が安く済みます。当然ですが、保障期間外の入院や手術については、給付を受けることはできません。「子どもが小さい間だけ」など、一定期間のみ利用するのに向いている保険です。

終身保険は、文字通り一生涯保障が継続します。ただし、その分、定期保険と比較して保険料は高くなりがちです。医療保険に関しては、終身保険を選んだ方が無難と言えるでしょう。入院や手術のリスクは年を取るほど高まりますので、何歳になっても利用できるのは安心ですよね。

ただし、終身保険を選ぶ場合には、払込期間に注意が必要です。払込期間には、一生涯支払いが続く終身払いと、一定の年齢までに払い終えてしまう払い方の2種類があります。終身払いの場合、一生涯払うため月々の保険料は安くなりますが、収入が少なくなる老後にも払い込みが必要となります。一方、払込期間が決まっている場合、月々の保険料は若干高くなりますが、働いている期間中などに払い込みを終えるよう設定することができます。

feature_moneylife_1801_02
feature_moneylife_1801_02

近年の医療事情に合わせて、保険も変化

医療事情にあわせて、医療保険の商品・サービスも進化しています。その代表的なものを紹介します。

生活習慣病による、支払限度の日数の拡大

厚生労働省の「平成26年患者調査」によると、入院患者の約3人に1人が、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病で入院しています。

多くの保険会社では、がん(悪性新生物)・心疾患(急性心筋梗塞)・脳血管疾患(脳卒中)、糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患(肝硬変)・腎疾患(慢性腎不全)を「七大生活習慣病」と定義しています。さらに、長く日本人の死因の上位を占める、がん・心疾患・脳血管疾患は、「三大疾病」と定義しています。生活習慣病は、保険会社によって保障の対象となる条件が異なるケースがあるので注意が必要です。

入院日数は短期化の傾向があり、厚生労働省「平成26年患者調査の概況」によると、生活習慣病のなかでも、高血圧性疾患の平均在院日数は60.5日、脳血管疾患同89.5日、慢性腎不全同62.9日など入院が長期化することも珍しくないようです。そのため、生活習慣病で入院した場合は、給付対象日数を長く設定できる商品や、特約としてオプションがつけられる商品もあります。

先進医療

先進医療とは、厚生労働省指定の先進的な医療技術のことを指し、代表的なものに多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術、陽子線治療、重粒子線治療などがあります。先進医療は健康保険の適用外となり、基本的に全額自己負担となります。

がん治療で行われる「重粒子線治療」は、骨軟部腫瘍を除き、治療にかかる費用が300万円以上かかるというデータもあり高額です。全額自己負担となると、なかなか治療に踏み出せない方も少なくありませんよね。最近では、先進医療の治療費も保障してくれる先進医療特約がある保険も増えてきました。

通院保障の有無

現在の入院事情として、「入院の短期化」が挙げられます。厚生労働省「平成26年患者調査の概況」によると、現在の病院の平均入院日数は33.2日、一般診療所の平均入院日数は17.4日です。これは平成2年の統計からみると、それぞれ約10日ほど入院日数が短期化しています。その分、退院後に外来(通院)で治療を受けることが増えています。

こうした点を踏まえて、退院後の通院が保障される特約や、日帰り入院の際にもまとまった給付金が受けとれるような商品が増えています。この通院保障は病気やけがで入院し、退院した後の通院に対して給付金が下りるものです。

他にもチェックしておきたい、カード払いや無料相談サービスの有無

前述した「保障期間」「特約」「通院保障の有無」の選び方に加え、他に確認しておきたいポイントはあるのでしょうか?

ひとつは、カード払いの可否です。クレジットカードを持っている人は、カード払いにすることで、毎月の保険料支払い額でポイントを貯めることも可能です。例えば、還元率1.0%のカード払いの場合、100円で1ポイント付きます。

例えば年間50,000円の医療保険に加入した場合、50,000円×1%=500ポイントとなり、年間500円分お得になります。保険料は長く支払っていくものなので、少しでもお得に使いたいものですよね!

また、無料の相談サービスの有無も是非チェックしましょう。近所の専門医の検索や、最新の治療法についてなど気軽に相談できるサービスなどがあります。保険会社によっては、こうしたサービスを無料でつけてくれています。こうしたサービスがついていると、より安心ですね!

このように医療保険にはいくつかの選び方のポイントがあります。ご自身にあった医療保険はどんなものがあるのか、一度お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか?
次回は、病気で働けなくなってしまった時の公的な保障について解説いたします。
次回もお楽しみに!

feature_moneylife_1801_03
平原 直樹さん
講師紹介
平原 直樹(ひらはら なおき)
ブロードマインド株式会社
マーケティング部 マネージャー
ファイナンシャルプランナー
第一種証券外務員、旅行業務取扱主任者
略歴
東京都出身。
日本全国で年間100件を超えるセミナーを開催し、 相談業務やコラムの執筆等幅広く活動。

おすすめの記事

この記事を読んだ人は他にこんな記事も読んでいます。
記事の見出し、記事内容、およびリンク先の記事内容は株式会社QLifeの法人としての意見・見解を示すものではありません。
掲載されている記事や写真などの無断転載を禁じます。