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[ヘルスケアニュース] 2015/02/20[金]

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前立腺肥大症ってどんな病気?


日本大学医学部 泌尿器科学系泌尿器科学分野
髙橋悟先生

 「若い頃よりも勢いがなくなった」「夜中にトイレに何度も起きてしまう」・・・実は中高年男性における排尿の悩みはめずらしいものではありません。年のせいと我慢しがちな中高年男性の排尿トラブル、その原因のひとつである「前立腺肥大症」について、グラクソ・スミスクライン株式会社がセミナーを開催。登壇した日本大学医学部 泌尿器科学系泌尿器科学分野の髙橋悟先生に、前立腺肥大症とその治療法についてお話しをうかがいました。

 前立腺肥大症はその名の通り、男性特有の「前立腺」が肥大することによって、さまざまな下部尿路症状があらわれる病気です。主な症状は、尿が出にくい(排尿症状)、尿が出きらない(排尿後症状)、尿が十分にためられない(蓄尿症状)の3つです。

 「前立腺肥大症では、この3つすべての症状があらわれます。前立腺は膀胱の直下にある器官で、その中をトンネルのように尿道が通っていますが、前立腺が大きくなることによって、尿道が圧迫され、尿が出にくくなる排尿症状や、尿が出きらない排尿後症状が出てきます」(髙橋先生)

 くわえて、膀胱が尿を出そうと頑張ることで、膀胱の壁が厚くなる場合もあります(膀胱壁の肥厚)。肥厚によって膀胱のコントロールが不安定になり、蓄尿症状の代表格である過活動膀胱が起こると考えられています。前立腺肥大症の患者さんでは、約50%が過活動膀胱をともなっていると言われています。

選択肢が広がる前立腺肥大症治療

 実際のところ、なぜ前立腺が加齢とともに大きくなるのかはまだわかっていません。最近の研究では糖尿病や高血圧など、生活習慣病との関連も示唆されていますが、特に大きく関与していると考えられているのが、男性ホルモンです。

 男性ホルモンの活性化を阻害し、前立腺肥大症を改善させる薬が、2009年に承認された5α還元酵素阻害薬です。現在、前立腺肥大症治療でもっとも用いられているα1遮断薬が、前立腺と膀胱・尿道の緊張を緩めることで症状を改善するのに対し、5α還元酵素阻害薬は前立腺肥大に関わる男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの産生を抑制し、前立腺を小さくすることで症状を改善します。さらに最近ではED治療薬としても承認されているホスホジエステラーゼ阻害薬が前立腺肥大症の治療薬として承認され、薬物療法の選択肢は広がっています。

 また、前立腺肥大症の治療は薬物療法が中心ですが、前立腺肥大がある程度進んでしまっている場合は、手術による治療が行われます。

QOLを大きく低下させる進行性の病気

 前立腺肥大症の患者数は55歳以上の男性の5人に1人、つまり約400万人が前立腺肥大症に罹患しているとも言われています。一方、厚労省の調査によると、そのうち実際に医療機関を受診しているのはおよそ140万人とまだまだ受診率は高くないのが現状です。

 「場所が場所なだけに恥ずかしいと感じたり、年のせいとあきらめてしまっている患者さんが多いようです。また、プライマリの先生に相談しても『そんなものだろう』で終わってしまい、さらに相談する気がなくなってしまうこともあるようです。その一方で、受診している患者さんの治療満足度も低いという調査結果もあります」と、髙橋先生。

 先生は、自身の症状を簡単にチェックできる、『排尿症状チェックシート』を紹介し、「前立腺肥大症は治療することで症状の改善が期待できる病気です。こういったものを利用することで、恥ずかしがらずに自身の状態や治療の満足度を医師に伝えて欲しい」と話しました。

 前立腺肥大症は命に関わる病気ではありませんが、トイレがあるかどうかを気にして外出が制限されたり、夜トイレの回数が増えて熟睡できなくなるなど、QOLにも大きく影響を与える病気です。また、進行性の病気なため、肥大が進んでしまうと、薬物療法だけでは対処できず、手術が必要になることも。症状を自覚したら年のせいとあきらめてしまわずに、なるべく早めに泌尿器科など専門の医療機関を受診して、適切な治療で症状を改善しましょう。(QLife編集部)


(患者向けに提供しているパンレット(左)と排尿症状チェックシート(右))

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