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[ヘルスケアニュース] 2015/10/23[金]

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「認知症はうつる」と言われるワケ

 「介護うつ」が大きな社会問題となっています。自宅での家族介護に悩む人はどれくらいいるのでしょう?

 少し古いデータ(保坂隆、厚生労働省研究班調査、2005年)ですが、在宅介護者の4人に1人が軽いうつ症状にあるそうです。特に介護する側の年齢が50歳前後だと約2割が「死にたい」と考える状態になっていて、さらに65歳以上ではその割合は約3割にまで上がるそうです。

【ご注意】 介護は辛い面ばかりというわけではありません。実際には、「家族介護のストレスは全くない」人も1割以上いますし、「家族を介護して良かったことがある」と考える人は77%に上ります。しかも、良かったことの内容として、「家族に対する役目を果たせた」という責任達成感だけでなく、「自分が成長する経験になった」「家族との絆が深まった」「これまでと異なる友人ができた」といった建設的なものを挙げる人も少なくありません。(「平成24年家族介護者の実態と支援方策に関する調査」社団法人全国国民健康保険診療施設協議会)

 特に被介護者の年齢が上がるにつれて問題となるのは、認知症の発症、悪化です。介護現場では「認知症はうつる」とよく言われますが、これは感染するという意味ではなく、認知症患者と一緒に暮らしているうちに、正常な人までもその考え方や精神状態に強い影響を受けるケースがあることを指しています。認知症の症状自体がうつ病と似ている面がありますし、実際にうつ病を合併している認知症患者も少なくありません。そしてうつ病も「うつる」と言われることがあるくらいですから、認知症患者を家族が同居して介護を続けているうち気分の落ち込みが誘発されるリスクは充分にあるわけです。

ストレス解消策で一般的なのは「友人・知人との会話・相談」

 そのため自宅にて認知症を患う方をケアしている人は、うつ病に陥ることのないよう予め注意をすることが重要です。具体的には、患者に共感し過ぎたり同じ発想パターンに陥ったりしないように意識をすること、問題があっても一人で抱え込まずに誰かに相談する習慣を持つことです。さらに予防という意味で月に1~2回程度、認知療法的にものの見方の修正を行う心理学セッションやカウンセリングを受けるのも良いでしょう。リラックス音楽を聞くことも有効なようです。

 こうした予防策をとれば「認知症患者の自宅介護者のうつ病発症率」を4分の1まで下げられることが、最近わかりました。ロンドン大学が認知症患者の家族介護者260人を対象に、2009年から2011年の2年間にわたる無作為単盲検試験、つまり本人にはわからぬ状況で無作為に2グループに分けて片方だけに予防策を施してみた比較結果です。(Gill Livingston, et al. The Lancet Psychiatry, 2014 Dec)

 こうしたプログラムの内容はまだ研究段階、発展途上ですが、少なくともストレスを抱え込まず、周囲の人やプロの支援を受けることは有効です。逆の立場で、もしあなたの身近で在宅介護をしている人がいたら、ランチに連れ出すなど気分転換のお手伝いをしてみてください。在宅介護者のストレス解消策で一般的なのは、「友人・知人との会話・相談」が最も多く、「趣味や遊びでの気分転換」「仕事での気分転換」を上回ります(前出の全国国民健康保険診療施設協議会による調査)。持つべきものは友なのです。(QLife編集部)

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