[ヘルスケアニュース] 2015/12/11[金]

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大塚製薬、統合失調症の理解を深めるプレスセミナーを開催

藤田保健衛生大学精神神経科講座教授 岩田仲生先生

 統合失調症の有病率は100人に1人といわれていますが、適切な治療をすることで社会生活ができる疾患でもあります。病気と向き合い統合失調症と闘い続けている患者さんとその家族の存在や、統合失調症という病気に関して理解を深めることを目的としたプレスセミナーを大塚製薬株式会社が12月9日に開催。精神神経領域で社会に役立つ脳科学を研究する藤田保健衛生大学 精神神経科講座教授の岩田仲生先生を招き、統合失調症のリカバリー実現に向けた有力な治療選択肢に関しての講演がありました。

統合失調症患者さんの社会復帰に向けた持続性注射剤の可能性とは

 精神神経領域でも治療が難しい統合失調症は慢性疾患ですが、症状がでないように薬物治療を続けながら、十分な休息や患者さんの社会生活をサポートすることで回復(リカバリー)できる病気です。しかし統合失調症患者さんの約半数は、薬を飲み忘れたり自己判断で服薬を中止した経験があるという報告があり、服薬を中断すると再発リスクは5倍になるといわれます。また初発の統合失調症患者さん118人の追跡調査では、5年間の累積リカバリー率はわずか13.7%です。

 統合失調症患者さんが、リカバリーを目指すためには、自身が治療の重要性を理解し服薬を続けたり、治療計画に積極的に取り組むというアドヒアランスが極めて重要です。そのためには、患者さんの訴えに耳を傾け希望にあった処方を医師が考えること、患者さんの家族や友人、地域の協力を得ること、半減期の長い薬剤や持続性注射剤、貼布剤など許容可能な薬剤の考慮も必要です。持続性注射剤と心理教育をパッケージにした治療の有効性を検討するための試験では、初発も再発患者さんも約95%近い再入院を防ぐという結果になりました。

 「統合失調症の病態ステージに対応した介入法の開発が求められています。またリカバリーを統合失調症の治療目標に設定することが重要で、再発防止と患者さんが抱える合併症管理がリカバリー達成には必須でしょう。持続性注射剤は、アドヒアランスを援助し再発防止に有用です。病気とともに生きる患者さんへさらなる支援を充実させる必要もあります」と岩田先生はいいます。

 精神疾患患者さんの考えるリカバリーの目標は、通学や仕事、家事ができること、症状がなくなること、趣味や余暇を楽しめることなどさまざまです。統合失調症の治療ゴールである患者さんの望むリカバリーを達成するために、治療の開発や取り組み、患者さんを取り巻く社会の理解が必要です。(QLife編集部)

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