[ヘルスケアニュース] 2016/12/27[火]

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アレルギー科の医師らが発見


画像はリリースより

 生後6か月から固ゆで卵を少しずつ食べさせることで、1歳時の卵アレルギーの発症を約8割予防できることが、国立成育医療研究センターアレルギー科の大矢幸弘医長らの研究により明らかになりました。

 厚生労働省のまとめによると、食物アレルギーがある子どもの数は、乳児は全体の5~10%、学童期は1~2%とみられています。なかでも、乳児期に多いとされるのが卵アレルギーです。離乳食指導でも、アレルギー反応が起こりにくい卵黄から少しずつ食べさせるなど、慎重な進め方が推奨されており、「子どもに初めて卵を食べさせるときは緊張した」というお母さんも多いのではないでしょうか。

 前段階として、研究グループでは、乳児期からピーナッツを食べさせる習慣がある地域(イスラエル)の方が、食べさせない地域(英米)に比べて、ピーナッツアレルギーが少ないという疫学調査に注目。ここから提示された「離乳早期にアレルゲンとなる食品を食べさせると、食物アレルギーを予防できるかもしれない」という仮説を証明する試験を実施し、ピーナッツの離乳早期摂取の有効性を確認しました。

食べないグループに比べ、予防率は8割

 今回は、食物アレルギーを発症しやすいアトピー性皮膚炎の乳児を対象に実施。生後6か月から卵を食べるグループと、比較するためのプラセボ群としてカボチャ粉末を食べるグループに分け、介入試験を行いました。

 まず、卵グループは、十分に加熱した固ゆで卵の粉末50mgというわずかな量からスタート。生後9か月になったら、250mgまで量を増やし、1歳になった時点で、両グループのアレルギー検査を行いました。その結果、卵グループは、カボチャグループに比べ、卵アレルギーの発症が約8割抑えられていることが明らかになりました。これにより、「アレルゲンを早期摂取した方が発症を予防できる」という仮説が実証されたことになります。

 ただ、この研究成果はあくまでもアレルギー発症前の予防に関するものなので、既に卵アレルギーがあるお子さんに関しては、アレルギー専門医の指導が必要です。研究グループも「卵の加熱が不十分ですと抗原性が高くなり危険です。自分で調整せずに、必ずアレルギー専門医に相談してください」としています。(菊地 香織)

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