[ヘルスケアニュース] 2017/05/18[木]

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不妊治療経験がある女性を対象に「不妊治療と仕事」に関する調査を実施


画像はリリースより

 結婚後、夫婦生活を営んでいても、なかなか子どもを授からない「不妊症」。全国各地にある不妊専門相談センターへの相談件数は、平成9年度は1,891件でしたが、同24年度は2万1,452件と年々増えています。もはや、不妊症は夫婦間の問題に止まらず、少子化を食い止めるために取り組むべき、社会的な重要課題ともいえるでしょう。

 日本生殖医学会によると、不妊症とは「なんらかの治療をしないと、それ以降自然に妊娠する可能性がほとんどない状態」を指します。一般的に、不妊期間が1年以上の場合に不妊症と診断されることが多く、年齢が高い夫婦はこの期間に限らず、より早期に検査と治療を始めた方がよいとされています。

 不妊治療は継続的な通院が必要となるため、働く女性にとっては、仕事との両立が、ハードルになります。株式会社F Treatmentでは、不妊治療経験がある20~50代の女性を対象に「不妊治療と仕事」に関する調査を実施。その結果、妊娠した女性の約半数が退職や転職、休職など、働き方を変えていたことがわかりました。

政府も支援制度の拡充に本腰

 妊娠した女性のうち、退職が13%、転職が11%、休職が28%で、働き方を変えていないと答えた女性は半数程度にとどまりました。一方、治療を受けても妊娠しなかった女性をみると、退職と転職の割合はほとんど変わらないものの、休職は4%と少なく、68%もの女性が治療前と同じように働いていることがわかりました。

 また、妊娠した女性の89%が治療と仕事の両立に対して不満や不安を感じています。仕事による肉体的・精神的な疲労に加えて、通院時間の確保や同僚への気遣いなど、治療期間中はあらゆるストレスが強くなると思われます。仕事を続けながら治療をしていくことに限界を感じた場合、働き方を変えるという選択肢をとる女性が多いのかもしれません。

 労働力として女性の存在感が増している近年では、不妊治療に対する意識も高まり、すでに、不妊治療のための休職制度を導入している企業もあります。厚生労働省でも治療費の助成は行なっていますが、仕事との両立支援は今後の課題のひとつ。政府は今年度に不妊治療の実態などを調査した上で、来年度以降、新たな制度を策定したいとしており、支援体制の拡充に本腰を入れています。(菊地 香織)

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