[ヘルスケアニュース] 2017/10/04[水]

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別名「いちご状血管腫」、後遺症が現れる場合も


左から佐々木了先生、馬場直子先生、
クリスティーヌ・レオテ・ラブレーズ先生

 皮膚の表面や内部にできる赤あざのひとつ「乳児血管腫」は、赤く、いちごのような見た目から「いちご状血管腫」とも呼ばれます。乳児期で最も頻度の高い脈管性良性腫瘍のひとつで、細胞死(アポトーシス)によって自然に退縮しますが、治療をしないと痕が残ってしまう場合もあります。

 マルホ株式会社は9月29日、乳児血管腫に関するプレスセミナーを開催。国家公務員共済組合連合会 斗南病院 血管腫・脈管奇形センター長で形成外科長の佐々木了先生と、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長の馬場直子先生らが講演しました。

 乳児血管腫は、一般的に生後1~4週にあらわれ、大きくなる場合は1年以内に急速に増大します。その後、1歳を超えると徐々に退縮していき、7年ほどでなくなるといいます。しかし、増殖が急激なものや潰瘍を形成しているものなど重症の場合は、痕が残ることも。「目の近くにできた場合は弱視になってしまったり、のどの近くにできた場合は息がつまってしまったりするなど、重篤な合併症もでてきます」(佐々木先生)

“Wait & see”から、手術・レーザー・お薬による治療へ

 乳児血管腫は自然になくなることから、以前は“Wait & see”(経過観察)で良いとされていました。しかし、後遺症が現れる場合もあることから、外科的治療(手術)やステロイドの内服・局所注射、レーザー治療が行われるようになりました。

 2016年7月には、乳児血管腫に対する国内初の治療薬が承認。2017年3月には治療ガイドラインの改訂も行われ、国内での治療が変わりつつあります。佐々木先生によると、重症の患者さんへは、お薬での治療を行うことが多くなっているとのこと。しかし、お薬を使用できない患者さんもいるため、今までの治療は今後も必要だとしています。

 新たな治療選択肢が登場したことで、医師による正確な診断はもちろん、お薬での治療が必要な患者さんでは「早く治療を開始することが、予後を大きく左右する」と馬場先生。皮膚科の専門医だけでなく、小児科や産科といった専門外の医師にも、乳児血管腫の治療薬を知ってもらえるよう、現在、普及活動が行われているそうです。(QLife編集部)

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