[ヘルスケアニュース] 2017/11/08[水]

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症状や内容まで理解していると回答した人は約3割だが…

 心臓のポンプ機能低下によって、心臓から十分な量の血液を送り出すことができなくなり、全身の血液循環が破たんした状態(病態)をさす心不全。心不全は、高血圧症や不整脈、急性心筋梗塞などのさまざまな基礎疾患が原因で発症します。国内の患者数は約120万人。また、心不全につながる可能性のある基礎疾患があっても症状がでていない患者さんは約500万人いると推定されています。

 循環器病研究振興財団が20~60代の男女1,000人(男性500人、女性500人)を対象に行ったインターネット調査によれば、「心不全」という名前を知っている人は全世代の合計値で97.7%と、知名度の高さがうかがえます。しかし、「症状や疾患の内容まで理解している」と回答した人は約3割にとどまります。

 また、このアンケートでは心不全に関する正しい情報を回答者に提示した後の意識変化も調査しています。すると、先の質問で「症状や疾患の内容まで理解している」と回答した人のうち、なんと9割弱の人が「正確な知識がなかった」と回答したそうです。

65歳以上で急増する心不全、「今からの予防が重要」と絹川先生


富山大学医学部第二内科教授・循環器センター長
絹川弘一郎先生

 よく知られているようで、その実態までは理解されていない心不全。そんな心不全について、ニプロ株式会社がメディアセミナーを開催。富山大学医学部第二内科教授・循環器センター長の絹川弘一郎先生が講演しました。

 心不全には、血液が滞る「うっ滞」が原因のむくみや、血流の低下によっておこる階段での息切れなど、さまざまな症状があります。これらの症状は、「加齢による衰え」と勘違いされることも多く、心不全と診断がつくには時間がかかることも。このことが、「“隠れ心不全”をつくる原因のひとつ」と、絹川先生は語ります。

 心不全かどうかを調べるには、心電図検査や胸部X線検査、血液検査、尿検査、心エコー検査などがあります。絹川先生によれば、「血液検査が1番簡便な検査」だとのこと。血液検査では、血液中のBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値を測定します。BNPは、心臓に負荷がかかったり、心筋が肥大したりすると、それを抑えるために大量に分泌されるホルモンのこと。血液中のBNP値を測ると心臓のダメージ度がわかり、隠れ心不全や心不全予備軍かどうかもわかるそうです。

 65歳を超えると患者数が急激に増える心不全。これから60代迎える人に対して、「今からの予防が重要」と絹川先生。心臓が悪くならないようにするには、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などを未然に防ぐことが大切です。そのためには、禁煙、減塩、節酒、適度な運動など生活習慣の改善が重要。もし、症状が現れたり、不安に感じることがあったりしたら、早めに医師に相談するのが良いでしょう。(QLife編集部)

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