[ヘルスケアニュース] 2017/11/22[水]

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「世界的な危機」全世界で糖尿病増加傾向に


ローレンス・A・レイター先生

 糖尿病は、インスリンが十分に働かなくなることで血糖コントロールができなくなり、血糖値が高くなっている状態です。血糖コントロールをうまくできないとさまざまな合併症を起こすことがあります。厚生労働省の2014年の患者調査によれば、糖尿病による入院・外来の総数は243.3万人と、過去最高でした。糖尿病予備軍を合わせると推計1000万人にのぼります(厚生労働省「平成28年 国民健康・栄養調査」より)。

 サノフィ株式会社は11月17日、糖尿病の合併症予防に関するメディアセミナーを開催。カナダ・セント・マイケルズ病院内分泌学・代謝学/トロント大学医学・栄養学教授のローレンス・A・レイター先生が講演しました。

 ローレンス先生によれば、糖尿病は日本だけでなく全世界で増加傾向にあり、増加の原因としては、高齢化の進展や肥満の増加などが考えられるとのこと。2015年では全世界で4億1500万人だった患者数が、2040年には6億4200万人に増加することが推定され、「世界的な危機です」と解説しました。

動脈硬化は徐々に進行、血糖コントロールは生活習慣の見直しから

 糖尿病患者さんの約3分の2が、合併症である心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患で亡くなっています。ローレンス先生は、「糖尿病でない人に比べて、糖尿病患者さんは心血管疾患による死亡率が2~4倍上昇する」と話します。

 心血管疾患が起こる原因のひとつに、動脈硬化があります。LDLコレステロールなどの脂質が増えることで血管が厚く硬くなり、血液が流れにくくなる動脈硬化。これは突然起こるものではなく徐々に進行していき、40歳を過ぎた頃から症状が現れるといわれています。糖尿病患者さんでは、コレステロールが血管の内膜に沈着してお粥のような柔らかい塊になったもの(アテローム)が、大動脈や脳動脈など比較的太い動脈に発生しやすく、動脈硬化の要因となります。「糖尿病患者さんは、アテロームによる心血管疾患の発現時期が約15年早まります」(ローレンス先生)

 糖尿病患者さんの合併症予防には、血糖コントロールが大切です。「高血圧」や「太り過ぎ」にならないように注意し、「運動不足の解消」や「禁煙」なども心がけましょう。動脈硬化の進行を遅らせるためにも、この機会にぜひ生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。(QLife編集部)

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